2013年12月末のオフィス・セルフビルド完工から2年強を経過。2016年の春先には、再び私の「DIY熱」がぶり返してきた。オフィスの完工直後2014年1月に「自爆テロ」と「バイオ・ハザード」のダブル禍に襲われた私は「もうDIYはウンザリ」と思ったのだが、やはり「生来の病気」というものは簡単に完治するモノではないようだ。
八ヶ岳本宅のメイン・ウッドデッキや枕木アプローチ、オフィス ログハウスの建設等を通じて購入してきた様々な電動工具類は、本職の大工さんから「あんた凝るね~ プロ並みだわ…」と賞賛される(呆れられる)程である。オフィス地下室で2年以上も眠っている彼らが「早く働きたいよ~」と囁きかけてくる。
そんな次第で、GWを過ぎる頃には、次なる「DIYプラン」を立て始めたのだ。工事の時期は、8月のお盆過ぎから9月前半。この時期は、例年、私が最もノンビリできるのである。問題は「何を作る」かだった。候補は3つ。① ツリーハウス ②本格ピザ釜 そして、③オフィス・ウッドデッキであった。
心情的には最もチャレンジしたかったのは「ツリーハウス」だ。元々、我が家の敷地の西側に位置する約100坪の三角地は、将来のツリーハウスのセルフビルドを想定して木が伐採してある。だが、8月お盆過ぎから9月前半の工期と言っても、実際に私が稼働できるのは、精々5~6日だろう。時間的にちょっと厳しいので、2016年は却下。
では、②のピザ釜と思い、私が「DIYの師」と仰ぐ、中国地区某大手地銀の常務さんに、ピザ釜作成のノウ・ハウ伝授をお願いしようと考えた。ここで家内から「警告」が… 「料理まったくしないあなたがビザ釜作って、誰がピザ焼くのよ?」確かにそりゃそうだ。ピザ釜はピザを焼いて初めて意味がある事に、この警告でやっと気が付いた。
じゃあ、やっぱり「オフィスのウッドデッキか。でも本宅のメイン・ウッドデッキだけで116㎡(70畳強)もあるしな… Too much かな?」ちなみに、この広大なメイン・ウッドデッキも勿論、友人Tさんとのセルフビルドである。ウッドデッキ工事は新鮮味ないし、今年はやっぱり作業は見送るか…
こんな具合に、2016年DIY熱が、やや冷めかけたタイミングで、家内と「蓼科高原 バラクラ・イングリッシュガーデン(http://barakura.co.jp/)を訪れたのが、2016年5月28日だった。広大な園内を家内と散策していると、目の前に鮮やかなマリンブルーのガーデン・ラウンジ・ベッド2台が置かれたスペースが展開した。
キャンプで使う折り畳みベッドのような安っぽいものではなく、人工ラタン素材のしっかりとした作りだ。身を横たえてみると、本当に気持ちが良い。周辺の広葉樹が、まるでドームのようにこのスペースを覆っており、爽やかな風が通り抜ける。あっ、ここも「風の通り道」だとすぐに気付いた。同時に閃いた。「オフィスにウッドデッキ作って、こんなベッドを置こう。」と…
このように、バラクラガーデンの訪問を切っ掛けに「トリグラフ・リサーチ 2016年DIYプロジェクト」は、オフィス・ウッドデッキ工事に決定し、動き始めたのである。
このコーナーでは、2016年8月10日の業者さんによる「基礎工事」開始から、9月10日の完工(ステップとガーデン・ラウンジ・ベッドの設置)までの記録を綴ろうと思う。
実は、ウッドデッキを作り終えて実感した事がある。弊社オフィスはかなりの急斜面に建築した結果、ウッドデッキからの眺望はメインウッドデッキを遙かに上回る素晴らしさだ。また、私が予想した通り、ウッドデッキ増設場所もまた「風の通り道」であった。
そして何よりも重要なのは、傾斜が急な敷地であるが故に、オフィスの南・東・西側の壁面の塗装等、メインテナンスを行うためには、ウッドデッキの増設が「絶対に必要(特に南側)」だったという事実である。
そう、オフィス・ウッドデッキの増設は「偶然ではなく必然」だった。まあ。人生とはそういうモノである。至る所に正しい方向へと導いてくれるシグナルがちゃんと設置されているのだ…