【縄文土偶探訪記 Season 4 Vol.20】 青森県 つがる市『縄文住居展示資料館(カルコ)』&『木造駅』〜 しゃこちゃんの故郷を訪ねて

探訪博物館: 青森県 つがる市 縄文住居展示資料館(カルコ)& 木造駅
http://www.city.tsugaru.aomori.jp/sisetu/00006.html
探訪日: 2017年4月28日
探訪目的: 木造駅のシンボル 超巨大 しゃこちゃん他

当初予定では「しゃこちゃんの故郷を訪ねて」の旅は、亀ヶ岡遺跡訪問後、つがる市森田歴史民俗資料館→つがる市縄文住居展示資料館→木造駅→三内丸山遺跡と探訪し、時間に余裕を持ってレンタカーを返却する予定だった。が、亀ヶ岡遺跡の駐車場を出発する前に、虫が知らせたとしか言いようがないのだが、森田歴史民俗資料館に対する情報収集が十分でない事が気になった。

念のため、土偶さん展示の有無や写真撮影の可否だけでも確認しておこうと思い、資料館に電話を掛けた。しかし、呼び出し音が続くばかりで繋がらない。2分程して再ダイヤルしても状況は変わらずだった。改めて、Webを確認したら「月・火・木・金・祝日の翌日」が休館日(4月28日は金曜日)と書かれていた。

「よかった… 無駄足にならずに済んだぞ。」と安堵し、予定を変更して、縄文住居展示館(カルコ)に向かう事とした。再び、渋滞のない平野の道を快走。ほぼナビの計算通り、午前10時過ぎに「縄文住居展示資料館(以下、カルコ)」に到着した。カルコの建物は、壁に復元縄文住居が描かれて(彫り込まれて)おり、なかなかお洒落である。

カルコの外観。正面左側の外壁に、よく見ると「復元縄文住居」が描かれているのがわかるだろう。「カルコ」とは、「亀ヶ岡考古資料館」の英訳= KAmegaoka aRcaeology-COllections の 大文字部分 を取って KARCO と名づけたものとの事。

エントランス右手の受付で入館料200円を支払って探訪開始だ。1F展示室中央では、カルコの目玉商品である「復元縄文住居(大きい!)」が存在感を誇示。住居跡の中には、当時の生活がヴィヴィッドに再現されていた。

復元縄文住居は、色々な博物館でこれまで見学してきたが、大きさや凝った作りという点からは、Best 3に入ると思う。カルコの「看板」と言い得るだろう。

そして、エントランスから見て右手奥には、しゃこちゃんの大きな彫刻がどーんという感じで展示してある。さすがに、しゃこちゃんの故郷であり、色々なタイプのしゃこちゃんレプリカを堪能できる。

こりゃまた凄いしゃこちゃんのレプリカだ!「製作者 川村彫刻所」とある。って事は「木彫りのしゃこちゃん」かな? 身長は、私(174cm)よりちょっと高いかな? これ、お値段はどの位だろうか? 八ヶ岳オフィスに置きたい…

1F左手奥には、これまた、しゃこちゃんの等身大レプリカと「国指定重要文化財」であるしゃこちゃんの詳しい解説プレートが置かれていた。ちょっと驚きの豪華な展示スペースである。

しゃこちゃんの等身大レプリカ。上野の東京国立博物館よりも豪華な展示スペースである。やっぱり、しゃこちゃんは「つがるの誇り」なのであろう。

正に「しゃこちゃん三昧・しゃこちゃん尽くし」状況に大満足しつつ、2Fの展示スペースに移動。展示物は土器が多いが、中央の展示ケースには、しゃこちゃんのお友達である「遮光器土偶」を主に、土偶さんが数体展示されていた。

しゃこちゃん程の大きさや存在感はないものの、小柄にスッキリとまとまった美しい造形である。体の紋様(刺青かな? それとも宇宙服に配された様々な装備であろうか?)が美しいのと、色が灰白色である事に特色がある。

2F展示スペースにあったしゃこちゃんのお友達遮光器土偶さん ① スマートで均整のとれたお姿。この灰白色は、あまり見た事がない。遠目では「白い土偶さん」って感じの印象だ。
2F展示スペースにあったしゃこちゃんのお友達遮光器土偶さん ② 体の紋様がくっきりと美しい。この紋様は定説では「刺青」なのだろうが、私には「宇宙服の装備」に思えてしまう…

この土偶さんの色は、これまであまり見た事がない。素材となった土(粘土)の種類のためかな? それとも焼き方の影響かな? 後で、受付で確認しようと思ったのだが、結局、聞き忘れてしまった。

Webで事前に「結髪土偶」さんの頭部が収蔵されているらしい事をリサーチ済みだったのだが、残念ながら実物の展示はなく、写真解説のみだった。どこかの博物館に出張(出稼ぎ中)だったのかな? とまあ、こんな具合に20分程、カルコ内を探訪。ミュージアムショップは併設されていなかったので、パンフレット類を中心に資料収集を行う。

帰り掛けに受付で、次の目的地である木造駅へのルートを確信する。コピー済みのマップをいただき、車でほんの数分の場所である事を再確認。駅舎脇には駐車スペースがあるとの事。写真撮影位なら駐車しても問題なさそうだ。

「駅のしゃこちゃんって、列車が到着すると目が光るんですよね?」って受付の方に聞くと、「数年前から目は光らないはずだけど」との回答。実は、森田歴史民俗資料館の探訪を断念した時点で、木造駅の時刻表を確認。10時半前後に列車が到着する事を確認の上、スケジュールを組み直したのである。目が光ろうが光るまいが、木造駅に向けて出発だ~!

木造駅着は10時24分。「うわ~、駅舎がしゃこちゃんだ~」この巨大しゃこちゃん像とのご対面こそが、縄文土偶探訪記『青森編』のメイン・イベント。巨大しゃこちゃんの高さは17m強という事は事前確認済みだが、眼前にするとその迫力は想定以上だ。

体長17.3mの木造駅のジャイアント・しゃこちゃん。予想はしていたが、それを上回る迫力だ。列車が到着するとあの遮光器の細い目が光る(しゃこちゃんビーム発射)と聞いていたのだが…

正面から見ると愛らしいが、斜め下から見上げると、ど迫力でちょっと恐い。「やっぱり遮光器土偶のモデルは宇宙服着たエイリアンだろう」なんて呟いてしまった。

右下から見上げたジャイアント・しゃこちゃん。ちょっと恐い位の迫力がある。今にも動き出して、踏み潰されてしまうのではないかと思える。

色々な角度から激写していると数分が経過。駅に10時32分発、五能線深浦行の列車が入ってきた。しゃこちゃんの正面に移動し「お願いだ。しゃこちゃんビーム発してくれ~」と心の中で祈る。列車が到着したが目は光らない。発車の際に光るのかもと、一縷の望みをかけたのだが…

「青い空なんて大嫌いだ~」

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【縄文土偶探訪記】