探訪博物館: 釈迦堂遺跡博物館(山梨県)
(http://www.eps4.comlink.ne.jp/~shakado/)
探訪日: 2017年2月15日
探訪目的: 「峡東の土偶」展他
【縄文土偶探訪記】Season 4は、土偶さん探訪後、遅くとも1週間以内に情報発信すると誓いを立て、稿房通信で公表してから、まだ2週間も経っていない。Webサイトの情報検索状況や配信記事毎の閲覧件数等をチェックすると、昨年夏場頃から、土偶さん系ワードが銀行関連のワードを件数的には大きく上回っている。今や、稿房通信のメイン読者層は、銀行業界関係者ではなく、日本全国の縄文土偶さんファンである事は明白なので、この主力読者層に対する「公約」を反故にするわけにはいかない。「釈迦堂遺跡博物館」のふぁんクラブの会員資格更新作業手続の際に、(偶然)開催中であった「峡東の土偶」展を堪能したのは2月15日であった。公約達成のためには、今日中に情報発信せねばならない!
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釈迦堂遺跡博物館1F受付で更新手続をした際に、「峡東の土偶」展に展示されている土偶さんの数を尋ねると、職員さんから「700個(体)位」との答が返ってきた。未知の土偶さんとの遭遇への期待に胸が高鳴った。足早に受付左手奥にある企画展示室へと向かう。ちなみに「峡東」とは、山梨県の笛吹市、山梨市、甲州市の一帯の総称である。
企画展示室入り口を入って右手に数歩進むと、全貌が視野に入った。「おお~、土偶さんパラダイスだ~」と思わず呟く。見学者は私1人の「貸し切り」状態。
展示室奥には、有名な「猫顔土偶さん」のお姿が確認できた。「国立博物館から企画展のためにお里帰り中かな?」と思って、真っ先に展示コーナー歩み寄る。「黒駒土偶(猫顔土偶さんの呼称)発見100年」というパネルが展示され、様々な解説資料が並ぶ。勿論、すべて精読。だが、猫顔土偶さんは残念ながら「レプリカ」であった。実物は、東京国立博物館(https://triglav-research.com/?page_id=7820)でご対面済みなので、写真掲載は省略。
猫顔さん展示スペースを鑑賞後、改めて、入り口近くの展示スペースに戻り、探訪を再開。700個(体)の内、いつもは常設展示スペースに鎮座する「出産土偶(https://triglav-research.com/?page_id=13019)さん」のようにご対面済みのものもあったが、その殆どは初対面、正に「初対面の土偶」さん達の大集合である。今後は、未知の土偶さんとの遭遇体験を「Close Encounters of Unknown Dogus (CEUD)」と表現する事に決めた(SF映画ファンなら、このお洒落な表現の意味を理解できるだろう…)。
時間にして30分程であろうか。企画展示室の土偶さん達を食い入るように見つめ、解説文を読み、写真を撮影し続けた。後で確認したら、撮影した写真は92枚。問題は、稿房通信のスタイルに合わせて、この中から4~5枚をセレクトする作業である。候補をサラッと絞っただけで16枚に達してしまった。その中から厳選したのが下記の4枚である。
まずは、笛吹市 桂野遺跡出土の「みさかっぱ」さんである。
続いて、同じケースの桂野遺跡「ヤッホー」ちゃんだ。
これら2体の土偶さんは。これまで「写真集」で見た記憶がない。八ヶ岳オフィスに出社後、Webで調べて初めて「笛吹シスターズ」と呼ばれる土偶さんユニット(3体)の内の2体である事を知った。土偶さんの世界は、本当に奥が深い。まだまだ調査・研究が足らない事を実感した次第である。
3体目が、釈迦堂遺跡隣接地出土の「筒型土偶」さんである。
話がちょっと飛ぶが、私は写真撮影の腕前には、実は、かなりの自信がある。今はデジカメオンリーだが、デジカメは、SONY製の1眼レフを1台、OLYMPUS製のミラーレス1眼を2台、SONY製のコンデジを3台所有(内、1台は縄文土偶探訪記専用)し、TPOに応じて使い分けている。土偶さんの写真もピンぼけは、通常、ほとんどない。だが、この筒型土偶さんだけは、8枚撮影したのだが、ピントがどうしてもピタッと合わないのだ。こんな経験、縄文土偶の探訪記において初めてだ。理由は不明である。
4体目が、天神堂遺跡(甲州市)出土の「隻眼土偶(写真中央)」さんだ。これまで日本中で何体の土偶さんに対面したかは定かではないが、ここまで大型で隻眼の土偶さんが超レア物であるのは間違いない。
こんな具合に、CEUDの喜びにドップリと浸かった後、2Fの常設展示室に向かい、「しゃかちゃん」や「しゃっこちゃん」といったお馴染みの土偶さん達にご挨拶。さらに、Season 4から探訪対象に加えた「顔面付土器」の写真を数枚パチリ。釈迦堂遺跡に展示されている「顔面付土器」のフェイスは、あの「つり目美人」さん系である。
ふぁんクラブの更新手続に寄ったついでの縄文土偶探訪であったが「峡東の土偶」という予期せぬ企画展が開催中であり、総計40分程の『幸せな時間』を過ごす事が出来た。日本全国を講演で飛び回り、(珍しく)真面目に仕事をしている私に対して、縄文の神々がご褒美をくれたのでであろうと勝手に解釈している。
トリグラフ・リサーチ 稿房主
【縄文土偶探訪記】