世の中には何事にも「実質」と「形式」という概念が付き纏う。
八ヶ岳ライフの四季の移ろいの判定はその最たる例のひとつだ。
今年の冬は短かったので、実質的には日中の最高気温が20℃を超え、ガーデンファニチャーをオフィス地下室から運び出した(SX)4月の1日から3日頃が春到来の節目だったと言えるだろう。
だが、形式的には、依然として「冬」だったんだよね。
理由は、冬の終わりと春の始まりの形式基準である「スタッドレスタイヤ」の換装がまだ終わっていなかったからだ。
年2回のタイヤの換装時期にはかなり厳格な拘りがあって、スタッドレスからノーマルへの基準日は「憲法記念日」、ノーマルからスタッドレスは「文化の日」のそれぞれ前後1~2日程度と決めている。
これは八ヶ岳ライフ2年目となった2001年からずっと守り続けて来た「ルール」のようなものだ。
2000年代の初め頃は、11月中旬や4月下旬の積雪は、それ程珍しい事ではなかったので、合理的なルールと言えた。
それに、11月3日と5月3日をタイヤ換装の基準日とすると、スタッドレスとノーマル装着期間が、それぞれ6ヵ月で同じになる。
換装ではなくて、新しいタイヤに交換する時期の目安も付けやすかったのである。
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今日は5月2日で基準日の1日前。そして朝から快晴。銀行の決算発表も無し。
今晩からは次男夫婦が八ヶ岳に滞在し慌ただしくなる。
うん、冬を終わらせるにはピッタリの日だな!
そんなわけで、ピットイン富士見さんの10時開店に合わせて、メインウッドデッキ下のタイヤ置き場からノーマルタイヤ4本を運び出してD4に積んだ。
9時45分にオフィスを発って、開店5分程前にピットイン着。
開店と同時にタイヤ換装をお願いして、作業終了は10時20分。
帰路の途中、お気に入りのスポットで八ヶ岳を写真撮影。
う~ん、八ヶ岳もすっかり春の装いだな…
形式的にも冬から春へと切り替わる「節目のこの日」にピッタリな八ヶ岳だった。
この撮影スポットからの視界の中には、電柱や電線、太陽光パネル等の私が大嫌いな「無粋な構造物」がまったく無い上に、間を遮る樹木等も皆無。
八ヶ岳の雄大さを感じる上でベストスポットだと私は考えているのだ。
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オフィスに戻ったのは午前10時40分少し前。
所要時間1時間弱で、冬から春へと移行する「形式的儀式」は無事に完了\^^/
でも、本当に大切な作業はこれからなのだ。
八ヶ岳界隈では、自宅周辺よりもはるかに「安価」でタイヤを保管してくれるGS等がいくつもある。
こういった先にタイヤを保管してもらえば、換装作業は保管場所への移動だけのどうという事のない簡単な行事となる。
だが、私は自分で6ヶ月間頑張ってくれたタイヤとホイールを丁寧に洗浄して、タイヤの摩耗や傷、ホイールの損傷などを自分で確認せねば気が済まないのである。
まあ、事故や故障もなく自宅とオフィスの移動を最も過酷な状況下で支えてくれたタイヤとホイールに対する「慰労」のようなモノかな…
それに、実はもうひとつ「タイヤ換装」には重要な意義があるんだよね!
D4のタイヤは、255/55R19。ホイールを取り付けた際の1本当たりの重量は約32kgだ(以前、ピットインで教えてもらった)。
このタイヤ4本をD4を駐車した枕木テラスから、タイヤの保管場所であるメインウッドデッキ下のスペースまで運んで積むのって、かなりの「重労働」なのである。
そして、この作業をキツいとかシンドイと感じたり、作業中に腰を傷めるなどした時が、自分が好きな「大型SUV(より正確にはクロカン)」系車種とお別れの時だと決めているのだ。
午後5時を回った。丁寧に洗ったタイヤとホイールは、既に十分に乾いていた。
さあ、保管場所に運ぼう!
1本ずつ慎重に運んで横積み。
ホイール付きの保管の場合、空気圧下げて横積みってのを教えてくれたのもピットイン富士見さんだったな。
シンドイのは一番上に積み上げる作業なのだが「楽勝」だった。
あれっ、いつもよりもむしろ楽なくらいだぞ (°0°)
もしかすると昨年秋頃から真面目に取り組み始めた体幹トレーニングの効果だろうか?
これならまだまだD4クラスの大型SUVと付き合えそうだぞ!
自分の好きな車に乗れないようじゃ、人生面白くないもんな…
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スタッドレスタイヤの保管作業を終えた後、30分程、メインウッドデッキに置いたガーデンベッドに寝転がって西の空を眺め続けた。
異形のソメイヨシノの枝の間から照らす夕陽が美しい。
ああっ、今日も良い1日だったな…