私がこの前の日曜日(12日)に、完全に冬支度を終えた途端に、八ヶ岳西麓 富士見高原に本格的な寒さが襲来した。
昨日の未明には、オフィスウッドデッキに設置した外気温湿度モニターは氷点下4.9℃を記録。
正に「八ヶ岳の冬」の始まりである。
そうだ、野鳥さんのレストランの開業がまだだったな。
既に、3号店の全面改装を終えて、ヒマワリの種も調達済みである。
店舗名も1号店を「プルミエール」、3号店を「ティエル」と改称するのも野鳥さん達には通知してある(https://triglav-research.com/?p=36227)。
そこで、一昨日の朝、冬モードのライフスタイルに転換する手始めに、2つのレストランを開業する事に決めた。
大粒と小粒、それぞれ10kg、計20kgのヒマワリの種をメインウッドデッキの上の作業台に運んで、専用のストッカーに混ぜながら流し込んでいった。
大型のストッカーが見事な位に満杯になった。
我が家のお客さん達は1シーズンでこれだけの種をお召し上がりになるのだ。
さっそく、プルミエールとティエルにタップリと給餌した。
プルミエールは「ミカン」付きである。
例年であれば、30分もすれば両店舗にはお客さんが来店し、2時間程で「満員御礼」となるはずである。
だが、何故か、結局この日は1羽のお客さんの来店も無かった。どういう事なんだ??
そう言えば、毎年、この時期になるとレストランに近いソメイヨシノや白樺の木の枝に、様々な野鳥さん達が飛来して「開店催促」の囀りをするのだが、今年はこれまでそんな気配は無かったな…
暖冬で餌が豊富で、野鳥さん達は困ってないのかな?
しかし、今年とよく似た感じの「2013年の冬」も、暖冬であったが「レストラン」は連日の行列待ち状態だった。
オフィスのセルフビルド作業で疲れた時に、次から次へと飛来する野鳥さん達の姿に、随分と癒やされた事をはっきりと覚えているのだ。
まあ、その内に来店いただけるだろう。そう思って、気にしない事にした。
だが、開店から丸2日以上が経過した今日の昼、改めてプルミエールとティエルの様子を見に行って驚いた。
両店舗ともに、ヒマワリ殻のひとつ無く、野鳥さん達がまったく来店していない事は明らかだった。
敷地内の木々の様子を見ても、まったく野鳥さん達がいない。
あれ? 今回のオフィス滞在中は、カラスのペアも遊びに来ていないよな…
私の八ヶ岳での野鳥のレストラン稼業は20年程だが、新百合ヶ丘自宅のバードフィーダー時代も含めると「業歴は25年程」になる。
日本野鳥の会の名著「窓をあければキミがいる(1985年発行)」に触発され、冬季限定の「バード・サンクチュアリ」開園にそれなりの情熱とコストをかけてきたのだ。
野鳥さん達との楽しい思い出は「記憶」にも「記録」に深く刻まれている。
八ヶ岳レストランが開業後、丸2日も「閑古鳥状態」なんて、間違いなく「異常事態」である。
「嫌な感じ」だな…
最近、ふとした事を切っ掛けに、小松左京先生の「日本沈没」の原作に忠実な「さいとう・プロ劇画版」のシーンを思い出す(TBSドラマは原作を冒涜した最低・最悪の内容だった)。
有名な「渡老人」と「田所博士」との「科学者にとって一番大切な事はカン」というやりとりがなされる前に、渡老人が「ツバメが来なくなった事」の理由を博士に問うのである。
野鳥や野生動物は「危機を事前に察知して回避行動」をとっていた事が、その後の「日本列島の大変動(沈没)」によって証明されるのである。
「豊後水道&有明海地震に感じた中央構造線鳴動(https://triglav-research.com/?p=34994)」「富士山を見る度に感じる山体膨張の印象(https://triglav-research.com/?p=35677)」に加えて、新たに「消えた野鳥さん達」か。
なんか、相当にヤバい気がするぞ!
オフィスの窓からティエルを見下ろした。
ああっ、窓をあけてもキミはいなんだね…