八ヶ岳は愉快な「実験室」さ!—禁断の味「ブラックガーリックアイス」

若い頃は、人間、還暦が近付けば「好奇心」も衰えてきて、それまでの人生の様々な意味での「蓄積」をしっかりと守って行こうという気持ちになるのだろうなと信じていた。

そうすれば、私も、もう少しはノンビリとした生活を送るようになるだろうと…

だが、そんなの大きな間違いだった。あと7ヵ月程で還暦を迎えるが、やりたい事や勉強したい事が増える一方だ!

好奇心なんて暴走・暴発しているような感じである。そして、そんな傾向は「八ヶ岳」滞在中に、さらに強まるような気がする。

木々が発するフィトンチッドが、私には逆に精神刺激薬として作用するのかもしれない。

また、BE-PAL、ドゥーパ、趣味の文具箱等々、趣味系の雑誌や書籍が八ヶ岳本宅のホビールームにズラッと並んでいるのも関係しているように思う。

自宅にいる時には考えつかないような「妙な事」を八ヶ岳では思い付く。そしてすぐに実行してしまうのだ。

「八ヶ岳」は、私にとって「オフィス」であると同時に、愉快な「実験室(ラボ)」化しつつある。
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先日も、そんな例がひとつ…

先週の土曜日(13日)の午後、我が社の子会社「TBGF(Triglav Black Garlic Factory)」で製造中の黒ニンニク1kgが288時間(12日間)の製造工程を無事に終えた。

すぐに次の製造を始めなければならないため、出来たてほやほやの黒ニンニクを取り出して大皿の上に並べた。まだ、ほんのり温かく水気を含んでいて、ちょっとフニャフニャしていた。

288時間(12日間)の熟成を経て黒ニンニクが出来上がった!
こんな感じの青森産のぷっくらとして美しいニンニクが、12日後には上の写真の黒ニンニクとなるのだ!
我が社の黒ニンニク製造器は休む暇がない。すぐに次の1kgの製造を開始。

このまま1日も置いておけば、ちょっと柔らかめのグミのようになるのだが、出来立てはいつもそんな感じである。

これ、美味しそうだよな。ちょっと違った味わい方はないかな? そんなお茶目な考えが頭に浮かんだ。

いつもは、朝食の際に、珈琲、ヨーグルト、マヌカハニーとの組み合わせで、そのまま口にするだけだ。

GN20Uで検索すると、サラダ、チーズとの組み合わせ等、常識的なレシピがヒットした。まあこれなら、出来立てのホヤホヤである必要はないよな…

おや、黒ニンニクのアイスもあるぞ!「ドラキュラ ザ スーパ-プレミアム」って、滅茶苦茶シュールな商品名だな …

すごいな!実際に黒ニンニクのアイスってあるんだ。これは取り寄せてみなくっちゃ! しかし超シュールな商品名だな…

確かに、出来立ての柔らかくて水気を含んだ黒ニンニクならアイスクリームと混ぜ合わせる事が可能だぞ。

きっと、ラムレーズンとバニラアイスみたいな感じになるんじゃないかな?

ああっ「 ブラックガーリックアイス」を今すぐに食べてみたい!

だが、残念ながら冷凍庫の中にアイスクリームは無かった。

一番近いアイスクリームを売っているお店は何処だ? 鹿の湯の富士見マート売店はアイスあったかな? そうだ ! JAの乙事店なら間違いなく売っているぞ。

JA乙事店までは約5km(車で5分)。我慢出来なくなった私は、直ちにD4を運転しJAへ向かった。

カップ系のバニラアイスは「明治のスーパーカップ」しか売っていなかった。まあ、初回の実験だからイイか。

本当はハーゲンダッツのバニラで実験したかったのだが、JA乙事店にはバニラのカップアイスは、これしかなかった。

すぐにオフィスに戻って、黒ニンニクをかき混ぜやすくするために、カップアイスを半分程食した。

アイスがちょっと柔らかくなった時点で黒ニンニク大きめな1片を2つに分けて投入。

半分程アイスを食べて、ちょっと柔らかくなったところで黒ニンニクを投入。

スプーンでクルクル掻き回すと、あっと言う間にきれいにアイスに混ざって、ちょうど珈琲アイスのような色になった。

ワクワクしながら口に運んだ。ちょっと癖のある風味の「黒糖アイス」って感じだ。「禁断の味」ってところだろうか…

予想していたラムレーズンとは異なったが、十分に合格点を与えられる味だ(85点位だな)。取り敢えず、満足~ \^^/

クルクルかき混ぜたら、あっと言う間にアイスと黒ニンニクが融和した感じだ。味は、ちょっと癖のある「黒糖アイス」という感じである。

こうして、我が「八ヶ岳ラボ」のわけのわからない試作品がまたひとつ誕生した。

しかし、私は何をやっているんだろうか? もうすぐ還暦なのに…