八ヶ岳ライフにおける「木との付き合い方」— 真冬の伐採作業2021 ①前日儀式編

一昨日の夕方、昨年秋に敷地内の針葉樹の伐採を依頼した業者さんから電話があった。明日(20日)の朝から、伐採作業を開始するとの事。

私の「八ヶ岳ライフ」において「木(樹木)との付き合い方」は最も重要なテーマのひとつである。

そして、木がもたらしてくれる様々な効用は、森林浴から焚き火や薪ストーブ、社主さまのリース作りの部材にまで及び、間違いなく最高&最大だ。

600坪の敷地内には、樹高15m以上の針葉樹や広葉樹が合わせて40本程ある。

23年前に本宅を購入した際には、おそらく80本程あったはずだが、本宅購入時の敷地内の整備やその後のウッドデッキや枕木テラスの増設、さらにはオフィスの増築等で、大規模な伐採作業を行った。その結果、現在の本数に落ち着いたのである。

だが、20年以上の間に樹木はどんどん成長していったので、敷地内の「樹木の量」が減ったという印象はほとんどない。敷地内の木々との「心地良い関係」がこの7~8年続いていた。

これまでの木の伐採は、構造物を新たに作るための「やむを得ない」ものだった。だが、今回の伐採は初めて「予防的」な理由に依っている点で、従来の伐採とは異なっている。

背景には

①一昨年秋の台風で隣接する財産区林内で目視できる範囲だけでも7~8本の風倒木があった。

②その風倒木のすべてが赤松だった。

一昨年の台風の強風で、財産区林の木が目視できる範囲でも7~8本倒れた。近付いて確認するとすべて「赤松」だった。

③D4運転中も注意して見ると赤松の風倒木や立ち枯れが、富士見高原周辺でもとても目立つようになってきた。

④敷地内にも初めて立ち枯れらしき赤松が1本見つかった 。(以上が、赤松脅威論4点セット)

敷地内で葉が茶色くなっている赤松が1本あったのだが、樹皮まで剥がれ始めてきた。立ち枯れ第1号だった…

⑤敷地内で最も大きな白樺の根元が腐朽し始めてきた。

本宅北東に位置する最も大きな白樺の根元が腐朽し始めていた。まずはこの白樺から4隅に塩を盛り、清酒を撒いた。お祓いやお清めではなく「感謝の気持ち」を込めた。

⑥大規模な伐採作業をする際には、隣接するテニスコートの跡地を許可を得て使用させてもらう必要がある。昨今の八ヶ岳移住ブームで、いつ家などが建っても不思議ではない。そうなったら伐採作業そのものが難しくなる。

等々があった。

そんなわけで、敷地内のすべての赤松とウッドデッキに近接しすぎている唐松、さらには根元の腐朽が見つかった白樺等、11本の木を伐採することに決めたのである。

本宅やオフィスから離れた位置にあっても、今回敷地内の赤松はすべて伐採する事とした。
唐松は本来は伐採対象外だったのだが、ウッドデッキに近接する2本は伐採する事にした。22年で驚く程に成長したのだ。
今回伐採する木で最も太いのがこの「赤松」だ。根元近くで幹の太さは60cm以上あった。

そう、見頃な位に「私の勝手な都合」による伐採なのだ。

作業前日である今日の昼過ぎ、気温は-3℃。

お清めの塩と清酒を手に持ち、伐採予定の木を1本ずつ歩いて回った。根元に立ち梢を見上げ、写真を撮影。

次に、根元の4隅に塩を盛り、清酒を撒いた。

1本1本に「これまで風雨から敷地を守ってくれて本当にありがとうございました。御陰様で快適な八ヶ岳ライフを楽しむ事が出来ました。」と感謝。

我が家(社)が、木の伐採(或いは大きな枝落とし)をする際に欠かすことのない「儀式」である。

木に対して、常に感謝の念を抱き、真摯な姿勢で接するようになったのは「八ヶ岳ライフ22年」における大きな変化である。

いや「進化」というべきかな…

さあ、明日は「伐採日」だ。

敷地内に赤松はなくなるが、隣接する財産区林にはまだ沢山残っている。リース作りの松ぼっくりに困ることはないだろう。