『三十三番土偶札所巡り』—16番「壺を持つ妊婦土偶」・17番「超小型土偶」

三十三番土偶札所巡り短期決戦3日目の巡礼3館目は「市立岡谷美術考古館」http://www.okaya-museum.jp/)。2館目の「矢の根や」からの距離は5~6kmだが、市街地走行という事もあり、到着は11時5分過ぎとなった。

この考古館の訪問は、2015年4月18日以来の2回目。既探訪先なので見学時間は15分間に設定。ここでもCOVID-19防疫の定番型シートに情報を記入し、入館料370円を支払う。

市立岡谷美術考古館を訪れたのは2回目。ほぼ5年ぶりである。典型的な「まちなか」のミュージアムだ。

受付の女性館員さんに「ご朱印の記帳をお願い致します。」と伝えると「当館では、ご希望のお客様にはご自身で記帳・押印いただく事も可能です。」と、予想外の言葉が返ってきた。

「自分で、と希望する人は多いのですか?」と尋ねると、「お客様の前の方もご自身でスタンプを押されました。」との返事が… ああっ、ここも残念ながら「巡礼&ご朱印 第1号」ならずだな。

「私が見学している間に記帳していただけますか。」とお願いして、2Fの考古展示室に直行。こちらでは、16番「壺を持つ妊婦土偶」17番「超小型土偶」が展示されている。16番の方は、どの土偶さんかすぐにピンときたが、17番の方は思い当たる候補がいくつかあり、展示室で確認の上、ご対面をしようと考えていた。

まずは、16番「壺を持つ妊婦土偶」を巡礼。実物は、5つのパーツに割れた状態でそのまま展示され、完成形はレプリカ展示というスタイルは5年前と同じだった。

16番「壺を持つ妊婦土偶」ご朱印
16番「壺を持つ妊婦土偶」Instagram投稿写真。こちらは完成形のレプリカの写真である。
16番「壺を持つ妊婦土偶」の実物。こんな感じに5つのパーツに分かれたままで展示されている。

レプリカは正に「壺を抱えている妊婦さんの姿」である。これも個性の強い土偶さんだな…

さて、17番さんはどこにいらっしゃるかな? 展示されている土偶さんの数はかなり多いし、「超小型」という条件を満たすものも何体かある。やはり1Fの受付に戻って確認する事とした。これは「矢の根や」での土器勘違いの学習効果である。

職員さんに「17番も超小型土偶さんは何か目印のようなものが有りますか?」と質問すると、「市の指定文化財の表示があります。かじょうじ(字は不明)遺跡出土の土偶です。」との答えが返ってきた。

2Fに戻ってすぐに発見。「ナルホド、花上寺遺跡出土か… 確かに小型土偶さんの中では1番チャーミングな造形だな!」

17番「超小型土偶」ご朱印
17番「超小型土偶」はズームアップするとこんな感じだ。
17番「超小型土偶」をちょっと離れて撮影。いかに「超小型」であるかがわかると思う。

こんな感じで土偶さん達を10分程鑑賞。そう言えば、岡谷には、国指定重要文化財の「お顔大きめ迫力満点の素晴らしい顔面付土器」があったはずだぞ! 特別スペースの展示だったのですぐに発見。

こちらが有名な「看板人面付土器」のポスター。正式名称は「顔面把手付深鉢形土器」。数多い顔面付土器の中でもトップクラスの造形美と存在感だと思うのだが、何故か「札所外」。実物の写真撮影も禁止だった。不思議だな…

この土器のお顔はオーラ発してるよな。 でも何故か「写真撮影不可」のプレートが付いていた。仕方ないので、展示スペースに貼ってあったモノクロポスターを撮影。

北杜市考古資料館の「ちゅうた君」もそうだったけれど、どうしてこの看板土器さんが「札所指定」じゃないんだろうか? 本当に不思議だ…

予定通り見学(巡礼)はピッタリ15分で終えて、受付でご朱印を受け取った。

これまで記さなかったが、ご朱印には「各考古博物館特製の挟み紙」が付いてくる。土偶さんや土器といった「札所ごと」ではなく、「考古博物館ごと」のオリジナルだ。この収集がまた楽しみなのだ。

岡谷の挟み紙の写真は、壺妊さんかな、超小型かな? もしかすると両方だろうか?? ワクワクしながら確認すると、別格展示の「看板土器」の写真だった…

じゃあどうして「札所」に指定しないだろうか??? と、大いなる疑問を抱きながら私は4館目(この日最後)の巡礼地「諏訪市博物館」へと向かった。