久々の心安まる風景「女神湖」と「白樺湖」に立ち寄った

子供の頃から「海が大嫌い」だった。所謂、「真性の金槌」で水泳が大の苦手なのが理由のひとつだ。泳ごうと思っても、頭部をどう頑張っても水の上に出す事が出来ない。「水は苦手」という意識が強いためか、スキー、スケートもまったく駄目だ。

加えて、潮の香りとちょっとべたっと感じる潮風がまったく体質に合わない。最近の風水害ですっかり有名になった千葉県の南房総市で生まれ育った私が、わざわざ縁もゆかりも無い「八ヶ岳」にオフィスを構えたのは、八ヶ岳が大好きであると同時に、海からの距離が遠いからである。

元々大嫌いだった海を東日本大震災後にさらに嫌悪するようになった。黒く膨れあがった津波の光景を思い浮かべてしまうからだ。

「川」と「湖」に関しては好きでも嫌いでもなかったが、台風19号襲来後、「川」もすっかり嫌いになった。堤防が決壊した部分から流れ出す茶色の濁流や濁流に翻弄される自動車の光景等を毎日見ていると「水の怖さ」を実感する。

「湖」の脅威は、海や川と比べれば限定的だろうと思っていたのだが、何日か前に芦ノ湖増水の映像を見てしまった。えっ、湖も大雨が降るとこんな感じになるんだ。 ちょっとした衝撃だった。最近「水に関連した映像」は悪い印象を受けるものばかりだ。

「これからの社主さまとの旅行は、海と川と湖を除外しなければならないかな。 そんな条件を満たす場所は日本にどれ位あるんだろうか?」なんて本気で考え始めていたのである。

そんな中、今日は所用で社主さまと「小諸」へ行った。富士見から茅野、蓼科を経由して小諸に向かう山道は紅葉が本当に美しかった。途中、路肩が台風被害で崩れたためか三角コーンが置かれた場所が多いのには驚いたが、幸い移動ルートに大きな崖崩れ等はなかった。

所用を済ませ、復路は途中で寄り道をしながら、ノンビリとオフィスに戻る事とした。最初の立ち寄り場所は「女神湖」。ああ~、穏やかな場所だな。対岸の紅葉は来週頃が一番綺麗かな。

復路、最初に立ち寄ったのが「女神湖」。対岸の紅葉はまだ最盛期ではなかった。湖面標高1,540m、面積12ha。標高は八ヶ岳オフィスよりも200m以上も高いんだ。冬はとても寒いんだろうな…

続いて「白樺湖」に立ち寄る。ここも雄大で心安まる場所だな~ 対岸右手が車山かな? 確か、白樺湖の近くに旧石器時代の遺跡あったよな。名前は何だっけ? 思い出せないな。いずれにせよ、太古の昔から人々に愛された場所だったんだろうな。

次に立ち寄ったのが「白樺湖」。観光客は予想以上に多かった。湖面標高は1,416m、面積は約36haなので、広さは女神湖の3倍もある。八ヶ岳オフィスよりも標高が100mも高い場所に、人造湖とは言えこんなに大きな湖があるのって凄いな…

こんな具合に、美しい景色を眺めると、災害の事をコロッと忘れてしまう自分がいた。

最近は「災害は忘れないうちにやって来る」と言うのだそうだが、今日の女神湖と白樺湖の景色のような「穏やかで平穏な日々」が続けばいいな…