腕時計のストレス計が振り切れた朝 — 「東京人」は強いな…

約3週間に亘って続いた(異例かつ長期の)「東京でのお仕事期間」が無事に終わった。この間何回、大嫌いな電車通勤に耐えたかな?

回数を数えるのは面倒だからやめたが「耐えられた理由」は2つある。ひとつは、既に『八ヶ岳稿房』で書いたがLovecraft全集」に久し振りに嵌まったからだ。 もうひとつは、遅ればせながら「小田急複々線化による2018年3月以降のダイヤ」に馴染み、うまく適応できるようになった事だと思う。

相変わらず満員状態である朝の通勤時間帯の「快速急行」を避けて「急行」に乗車さえすれば、ダイヤ改正前と比べるとかなり快適な通勤時間となる。周囲を気にせずに、Galaxy Note 9でじっくりとLovecraftを読む事が出来る程度の混み具合なのだ。

帰宅ラッシュの時間帯は、「メトロホームウェイ(ロマンスカー)」をスマホで予約しておけば、霞ヶ関から新百合ヶ丘まで37分。途中停車駅は表参道だけなので、読書にちょっと集中したら、もう新百合ヶ丘って感じなので、まったく苦痛ではない。

こんな具合いに3週間をなんとか乗り切ってきたのだが、最終日となった今日の朝、魔が刺してしまった。

新百合ヶ丘の駅のホームにエスカレーターで下りていったら、ちょうど「通勤準急我孫子行き」なる地下鉄千代田線直通電車が止まっていた。私は「準」とか付く中途半端な表記のものは全般に嫌いだ。かつて「多摩急行」と名付けられた千代田線直通があった頃はよく利用したが、上りの「通勤準急」についてはダイヤ改正後、これまで1回も乗車したことがなかった。

この「通勤準急」、発車寸前ではあったが、車内の混み具合は急行並み、否、それ以下だったので思わず飛び乗ってしまったのである。「登戸」までは各駅停車なので、当然、停車するごとに乗客はどんどん増えて行く。「登戸」で快速急行への乗り換えに期待したがほとんど変化なし。

その後「成城学園前」では完全に「苦痛モード」に移行し、次は「下北沢」と思ってたら、えっ「経堂」にも停まるの… さらに乗車客が増えて、私的には「地獄モード」。「代々木上原」まで行けば、さすがに混雑は緩和するだろうと思っていたのだが、これも期待外れだった。結局、停車駅が多いので「霞ヶ関」まで45分程も要してしまった。この3週間の通勤で「最悪の時間」であった事は言うまでもない。

「霞ヶ関」で下車した際に、あまりの不快感に頭痛がしてきた。こりゃヤバい。腕時計で「ストレス測定」してみたら、矢印がMax(最悪)を指していた。オイオイ、メーターが振り切れ状態だよ。八ヶ岳滞在中は、いつも「ブルー」だぞ。「オレンジ」や「レッド」なんて異常事態だ!

昨年12月に漸く私が求めるスペックを満たす Wearable watchが見つかって、現在は、ビジネスとプライベートで2台を使い分けている。ストレス測定はお気に入りの機能のひとつ。矢印がMaxを示すまでストレスが上昇し、満員電車がいかに私にとって不快であるかを改めて知った。

ふと周囲を足早に移動する通勤客を眺めると、皆、当たり前のように普通に歩いている。「東京人」は強いな~ 偉いな~  もう私は「東京では生きて行けない人間」なんだなと、つくづく感じた。

それにしても、リュック型バッグで通勤するサラリーマンの多さには驚くばかりだ。あの中には何が入っているんだろう? 毎日のように思うのだが、本当に不思議である…