雪は無くとも「八ヶ岳の冬」

今朝の八ヶ岳の空は、昨日のどんよりとした雪模様の空とは打って変わって爽快そのもの。誰が使い始めた表現なのかは定かではないが、『The 八ヶ岳ブルー』と言えそうな冬空が広がっている。

午前中はひたすら講演資料の作成に取り組み、正午前に一段落ついたので、小淵沢ICのローソンに買い出しに出掛けた。帰路、富士見高原リゾート入り口手前でふと思い付いた。「こんなに雪が無い中で、スキー場はどうしているんだろうか?」と。

余計なお世話かもしれないが、ちょっと心配になって、オフィスから車で3~4分程の場所にある「富士見高原スキー場」に立ち寄る事とした(小淵沢からの帰路の途中にあるので、ただの寄り道だが…)。

考えてみれば当たり前なのだが、雪は無くとも人工降雪機完備なので、スキー場は普通に営業中だった。スキー場の広々とした駐車場から南アルプスの山並みを遠望。甲斐駒ヶ岳の勇壮な姿は、いつ見ても迫力満点である。

心配するまでも無く「富士見高原スキー場」は、ちゃんと営業中。でも、ゲレンデの外にはまったく雪が無い。
南アルプスの山々は荒々しくて男性的だ。そのシンボル的存在が「甲斐駒ヶ岳」である。

次いで、南アルプスとは反対の方角に位置する八ヶ岳を眺めた。もっとも、八ヶ岳オフィスも富士見高原リゾートも標高1,300m程度の「八ヶ岳中腹」とも言える場所にあるので「山頂を見上げる」という表現が正しい。昨日の降雪のためであろうか、山頂方面は漸く「雪化粧」。この時期、オフィス周辺の山々は本当に美しい!

一方、八ヶ岳は優美で嫋やかだ。富士山に殴られて、こんな姿になったという神話もあるようだが、私には、富士山がコノハナサクヤヒメ、八ケ岳がイワナガヒメという話に違和感を覚える。八ヶ岳も美人だぞ!

スキー場の駐車場を離れ、同じく富士見高原リゾート内にある「鹿の湯」の駐車場にD4を移動。「こんなに暖かいから、もしや鹿の池が凍結していないのでは?」と思ったのだが、やはり「八ヶ岳の冬」であり、池は一面しっかりと凍っていた。

私が八ヶ岳滞在中、ほぼ毎晩通う「鹿の湯」の建物。正式名称は「ホテル八峯苑鹿の湯」だったかな? 私の場合、八ヶ岳本宅のバスルームよりも、間違いなく鹿の湯の方が利用回数は多い。
鹿の湯の前に広がるこの池は「鹿の池」と言う。安易なネーミングがわかりやすくて好きだ。暖冬だが池の表面はしっかりと凍っていた。

鹿の池周辺の木々を眺める。白樺の枝に、まるでデコレーションのように実る「宿り木」に何とも言えない風情が漂う。宿り木は、やはり樹木の葉が落ちた冬が最も美しい。

冬の「宿り木」はいつ見てもいいなぁ~。なんで我が家の白樺には宿ってくれないのだろうか? 外して持ってくるのは駄目だよな…

雪はまったく無いけれど、至るところに「私が愛してやまない八ヶ岳」の冬の景色が広がっている。こんな穏やかな冬も悪くないな…