祝 完全稼働宣言! 『トリグラフ八ヶ岳西麓気象観測所』

早いもので今日からもう6月である。私は、証券会社の地方支店のセールスとして社会人生活のスタートを切ったためか、仕事や生活のリズムは「Monthly(月単位)」が基本になっている。

当時の証券会社には「一日商(ついたちあきない)」という不思議な慣習があり、翌月初が受渡日となる日にすべてリセットがかかり、営業成績はその日から新たなサイクルに入る。この日のどれだけ好ダッシュができるかが、その後1ヵ月の趨勢を左右する重要な日となるのだ。

1989年に銀行アナリスト稼業をスタートさせた後も、どうもこの癖が抜けず、毎月1日はなるべく予定を入れず、その後1ヵ月の予定やらto doを列挙した上で、優先順位付け作業を行う。一時期、この作業を月末に行う事を試みたのだが、何故かしっくりこなかった。やっぱり「一日(朔日)」である事が重要なのだ!

そんなわけで、今日も午前5時過ぎに目覚め、新聞チェックや朝のWalking(最近は、熊さんが恐いので1人の時は、オフィスに置いてあるマシンを使う)、朝食を済ませ、午前8時過ぎから定番作業に着手。午前中に予定していた作業が10時40分と早めに完了、ちょっと空き時間が出来た。そこで夕方に予定していた作業を前倒しする事にしたのである。

「トリグラフ八ヶ岳西麓気象観測所」の完全稼働である。私設の気象観測所構想については、これまで旧『銀行業界鳥瞰図』や『稿房通信』で何回か記してきた(https://triglav-research.com/?p=14042)。既に、Netatmoの室内メインユニット、屋外ユニット、そして雨量計は昨年8月下旬より稼働。国内未発売であった『風力計』の設置・稼働待ちの状況だった。

2週間程前に、amazonで風力計の取り扱いが始まったのを知り、直ちに注文。在庫切れであったのが、ちょうど先週金曜日(27日)、新百合ヶ丘の自宅に届いたのだ。当然ながら、八ヶ岳オフィスに持ってきたのだが、「新しい事を始めるのも可能な限り1日から」という主義なので、今日まで設置を見合わせていたのである。

「風速計」ユニットは写真を見ての通り、シンプルでお洒落な外観である。説明書なんてほとんど何も書いてない。これはメインユニットや雨量計設置の際も同様で、スマホでインストールする際に、細かい指示がなされる仕組みである。

Netatmoの風速計ユニット。箱を開いてそのままの状態。シンプルでスタイリッシュな外観だ。同根品も極めてシンプル。ほとんど記載内容のない解説書と保証書のみ。詳細は、スマホのアプリが示してくれる。
Netatmoの風速計ユニット。箱を開いてそのままの状態。シンプルでスタイリッシュな外観だ。同梱品も極めてシンプル。ほとんど記載内容のない解説書と保証書のみ。詳細は、スマホのアプリが示してくれる。

amazonのレビューで、設置場所がちょっと面倒(地表から120cm以上で、当然ながら風通しの良い場所)だと知っていたので、機器設定作業の前に、まずは、設置の仕方を思案。よく見ると、ユニットの下側には、ねじ穴が1カ所。ぱっと見て、カメラの三脚とかに使われる「1/4インチネジ」であることがわかる。「ああ、だったら、ボルトもナットも以前使った残りがあるな…」と工具箱を探す。整理整頓が良いので、すぐに発見。案の定、ユニットのねじ穴とピッタリだ。

次は、取り付ける台座の決定である。雨量計の際には、ちょっとお洒落に赤松の切り株を加工したのだが、オフィスの壁に取り付ける構想なので「金具」のようなものがいる。「そうだ。折りたたみ式の棚受け金具がひとつ余っていたはずだ。」と気が付き、すぐにオフィス地下の工具・部材スペースへと向かう。大きめの部材・金具を収納するコンテナボックスを開いたらビンゴ!

オフィスに戻って、すぐに大きさや頑丈さをチェック。外壁に取り付けるにはちょうど具合が良さそうだ。だが、取り付け穴が小さくて、1/4インチのボルトが通らない。素人さんなら壁にぶち当たるところなのだが、私が保有する大工道具・電動工具の充実度合いは、本職の大工さんが感心する程である。すぐに電動ドリルドライバで、1/4インチボルトがピッタリ噛み合うように金具の取り付け穴を拡張した。これで、取り付ける台座は準備完了と相成った。

余り物のボルト・ナットと棚受け金具を風速計ユニットの取付台座とする事に決定。取り付け穴にボルトが通らなかったので、電動ドリルでちょこっと加工して大成功!
余り物のボルト・ナットと棚受け金具を風速計ユニットの取付台座とする事に決定。取り付け穴にボルトが通らなかったので、電動ドリルでちょこっと加工して大成功!

オフィスに戻って、今度は風速計ユニットの設定作業に着手。Xperiaのアプリを使って、室内のメインユニットとBluetooth接続、画面の指示に従って設定するだけの簡単作業である。機器登録もスンナリ終わって、最後に、風速計ユニットに付いている矢印が、真北を示すように取付台座のボルトの締め具合を調整。コンパスもXperiaのアプリを使えば正確なので、本当に便利だ。

風速計ユニットの設定作業はBluetooth接続でスマホアプリにて行う。メインユニットのアップデート作業に時間を要したが、それでも5分程度で作業完了。「おめでとうございます!」と表示してくれるのは嬉しい。
風速計ユニットの設定作業はBluetooth接続でスマホアプリにて行う。メインユニットのアップデート作業に時間を要したが、それでも5分程度で作業完了。「おめでとうございます!」と表示してくれるのは嬉しい。

オフィスの外に出て、取付位置を探す。「Wi-Fi接続の確実性を確保するならここだな。」という位置を即座に決定。ガーデンチェアを踏み台にして、左手にユニットを付けた取付台座、右手に電動ドライバを持って、トラスタッピン3本をねじ込む。これにて作業完了!

オフィス西側の壁面に取り付け完了。写真ではわかりづらいが、地上からの取付位置は約2.5mである。メインユニットもログ壁を挟んだだけの距離なので、Bluetooth通信に問題はない。
オフィス西側の壁面に取り付け完了。写真ではわかりづらいが、地上からの取付位置は約2.5mである。メインユニットとはログ壁を挟んだだけの距離なので、Bluetooth通信に問題はない。

途中、電話・メールのために30分程作業中断せざるを得なかったが、これを除けば、部材探しを含めても所要時間は40分程度といったところだろうか。家内は私の事を「小細工の魔術師」と賞賛(嘲笑?)するが、最近はこんな作業も「銀行分析」に負けない位、要領よくなってきた。

さて、風速計ユニット稼働開始から約1時間半が経過。Xperia Z Ultraでnetatmoアプリの画面を確認すると、新たに加わった風速計情報画面に「現在の風向き」「計測対象期間(15分間)の平均風速 」「計測対象期間中の最も強い風の風速」「過去1日(今日の場合は計測開始以来)の最大風速」がしっかりと示されている。勿論、さらに計測データが蓄積されれば、過去の推移のグラフ表示も可能である。

アプリに新たに加わった「風速計」データの表示画面。現在、北北東の風平均毎時3kmの状況にある事が確認できる。右上のグラフアイコンをクリックすると過去の推移が折れ線グラフで表示される。
アプリに新たに加わった「風速計」データの表示画面。現在、北北東の風平均毎時3kmの状況にある事が確認できる。右上のグラフアイコンをクリックすると過去の推移が折れ線グラフで表示される。

これで、八ヶ岳オフィス室内の温度・湿度・CO2濃度・騒音、オフィス室外の気温・体感温度・湿度・気圧・天気・天気予報、同じく室外の過去1時間の雨量、過去1日の累積雨量、雨量予測と合わせて、全17項目が観測・データ蓄積できる体制が確立されたのだ。ゆえに、今日6月1日の正午をもって、トリグラフ八ヶ岳西麓気象観測所の完全稼働を宣言したい!

あと足らないのは「地震計」だな。Netatmoが早く開発してくれると超嬉しいのだが…

トリグラフ・リサーチ 稿房主

【八ヶ岳ライフ】