『縄文人の秋』を知る — 文化の日

講演の中休みで、1日から八ヶ岳オフィスに滞在中だ。今日は、朝一番で原村での所用を済ませてから、紅葉の名所「八ヶ岳自然文化園」へと向かった。残念ながら紅葉は最盛期を過ぎており、既に葉の落ちた木々が目立つ。今年は冬が早そうだ。オフィス周辺の紅葉も例年より1週間から10日程早い感じである。

今日も八ヶ岳は青空が美しい。そのままオフィスに戻るのは無粋なので、ふらっと「井戸尻考古館」に立ち寄る事にした。探訪の目的は、そう『縄文人の秋を知る』とでもしよう。井戸尻考古館での国指定重要文化財土偶さん2体へのご挨拶を簡単に終えた後、考古館周辺を散策する。遺跡公園の縄文復元住居周辺エリアは、私の超お気に入りスポットのひとつである。富士山、南アルプス、そして、八ヶ岳連峰… 縄文人は、毎日のように、これらの山々を仰ぎ、崇めて過ごしたのであろう。

井戸尻史跡公園の縄文復元住居。この一帯は私が大好きなスポットだ。次に、セルフビルドするのは「ツリーハウス」にしようか「縄文式住居」にしようか、ちょっと迷っている。
井戸尻史跡公園の縄文復元住居。この一帯は私が大好きなスポットだ。次に、セルフビルドするのは「ツリーハウス」にしようか「縄文式住居」にしようか、ちょっと迷っている。
復元住居前の広場の下には「(古代)蓮畑」が広がる。中央遠方には「富士山」が見える。縄文人も毎日、富士山を眺めて過ごしたのだろう。
復元住居前の広場の下には「(古代)蓮畑」が広がる。中央遠方には「富士山」が見える。縄文人も毎日、富士山を眺めて過ごしたのだろう。

青空の下、この地に30分も滞在すると、すっと肩の力が抜けて、身体がちょっとポカポカしてくる。こういうのもある意味「パワースポット」なのかもしれない。「地方創生」「ガバナンス構造改革」「バーゼル規制」等々、そんな面倒な事、もうどうでもイイと思えてくる。そもそも「銀行」なんて無くても、縄文人は幸せに過ごしていたんだぞ! 俗世にどっぷりと使った日々を送っていると、時々、この場所を訪れて精神と身体のバランス調整をしたくなる。今日が、正にそんな日だ。

蓮畑脇の「水車小屋」の側から眺めた南アルプスの山々。何故か、水車は回っていなかった...
蓮畑脇の「水車小屋」の側から眺めた南アルプスの山々。何故か、水車は回っていなかった…
水車小屋脇を下った道から仰ぎ見る「八ヶ岳連峰」の山々。写真左下に「復元住居」と「水車小屋」が連なっている。
水車小屋脇を下った道から仰ぎ見る「八ヶ岳連峰」の山々。写真左下に「復元住居」と「水車小屋」が連なっている。

井戸尻考古館からオフィスに戻る途中、「ヨドバシカメラ 八ヶ岳富士見高原スポーツセンター」の駐車場に立ち寄る。紅葉(楓)の赤がとっても美しかったからだ。ここは、オフィスから車で1分程の距離にある。夏のお散歩コースの折り返し地点でもあるのだが、やっぱりこの季節が一番だ。

ヨドバシカメラ 富士見高原スポーツセンター駐車場の木々。楓の赤がとっても美しい! ちなみに、ヨドバシカメラの創業者の方は「富士見町」のご出身だそうだ。スポーツセンターはオフィスから車で1分程の距離にある。
ヨドバシカメラ 富士見高原スポーツセンター駐車場の木々。楓の赤がとっても美しい! ちなみに、ヨドバシカメラの創業者の方は「富士見町」のご出身だそうだ。スポーツセンターはオフィスから車で1分程の距離にある。
楓の木々と私の愛車D4 (Land Rover Discovery 4)。マイナーチェンジで、Jaguar製 V8 排気量5,000cc エンジンの設定がなくなってしまった。このエンジンが最高なのに... 明日は、朝からスタッドレスタイヤへの換装が予約してある。
楓の木々と私の愛車D4 (Land Rover Discovery 4)。マイナーチェンジで、Jaguar製 V8 排気量5,000cc エンジンの設定がなくなってしまった。このエンジンが最高(特に、トルクとエンジン音)なのになぁ… 明日は、朝からスタッドレスタイヤへの換装が予約してある。

オフィスに戻ったのは午前11時ちょっと過ぎだった。既に、オフィス周辺は山栗、白樺等の落葉で埋め尽くされている。唐松の葉が落ちきるまでは、掃除をせずに放っておく。ウッドデッキに移動して、ロッキングチェアから庭を眺める。まだ、11月に入ったばかりなのに、芝生の上に、かなりの量の落ち葉が降り積もっている。ああやっぱり、今年は冬が早いな。次にオフィスに来る時には、桜、ナナカマド、林檎、カリン等の木々に鹿除けの銀シートを巻かなくっちゃ… そんな事を考えた。

オフィスの周辺は広葉樹の落ち葉で埋め尽くされている。掃いても掃いても積もるので、唐松の落葉が終わるまでは放っておく。オフィスのエントランス脇には、様々な種類のギボウシを植えてあるのだが、今年は既にすべて枯れている(去年よりもかなり早いな...)
オフィスの周辺は広葉樹の落ち葉で埋め尽くされている。掃いても掃いても積もるので、唐松の落葉が終わるまでは放っておく。オフィスのエントランス脇には、様々な種類のギボウシを植えてあるのだが、今年は既にすべて枯れている(去年よりもかなり早いな…)
ウッドデッキから眺めた我が家の庭。写真中央奥の樹木を残した三角地は「ツリーハウス」建築の候補地である。手前の芝生スペースは、夜になると「鹿の群れ」がやって来て、正に「無法地帯」と化す。
ウッドデッキから眺めた我が家(オフィス)の庭。写真中央奥の樹木を残した三角地は「ツリーハウス」建築の候補地である。手前の芝生スペースは、夜になると「鹿の群れ」がやって来て、正に「無法地帯」と化す。

こんな具合に、私が1年の中で最も大好きな「晩秋」が終わりつつある。まあ、こんなノンビリとした1日があっても良いだろう。「縄文人の秋」を少しは体験できたような気がする。

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『TRI稿房通信』 Vol.26