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花畑を見て思う

手塩に掛けて育てた花々が満開となり、初秋の野を鮮やかに彩っている。今日は、文章ではなく、写真を楽しんで欲しい!

ちなみに、花を育てたのは、私ではないし、勿論、花畑も我が家(川崎自宅&八ヶ岳オフィス)とは無関係である。これらは、9月7日(木)、北海道の富良野から美瑛へと通じる「花人街道237」で花畑をハシゴした際に撮影した写真のごく一部だ。

今年は、例年よりもやや早く仕事に飽きてしまった。7月中旬頃から「仕事関連の残りエネルギー」が怪しくなってきたので、恒例のエアラインのマイレージサービスを使った「役員慰安旅行」を9月6日(水)~9日(土)の3泊4日で組んだ。全国各地を講演で巡業して1年間で溜まったマイルの一部を使って、飛行機、ホテル、レンタカー代をすべて賄う「ほとんどゼロコスト」の旅である。

2013年の弊社開業以来、北海道各地を訪問するのが「役員慰安旅行」の基本だったのだが、昨年は、例外的に「鳥取・島根・岡山」の旅とした。メインイベントであった「出雲大社詣」の御利益は抜群で、直後に次男の結婚が決まったのは稿房通信でも紹介済みである。

息子達の結婚については、まだ長男と三男が残っているが、神頼みばかりでは申し訳ない(情けない)ので、社主と相談して、今年は基本路線に戻す事とした。1泊目は札幌、2泊目千歳、3泊目は函館と道央・道南を旅する予定を組み、2日目に訪問したのが、これら「花人街道」の花畑なのだ。

今回はマイルをかなり思いっ切り使ったのだが、それでもまだ40万マイル位残っている。それだけ頻繁に国内出張して、地方でお金を使ったという事だと思う。自分では「地方創生」への貢献と考えている。

外国人観光客ばかりを大切にしないで、私のような「旅芸人稼業」の日本人にもっと優しくしてくれても良いのではないか… 日本人のビジネス出張客が蔑ろにされているような思いが年々高まっていて、インバウンドに頼った地方創生への取り組みに対しては、やや違和感を覚える。

有名な「ラベンダー」の開花期は既に終わっていたが、それは承知の上で、むしろ色とりどりの初秋の花を堪能したいというのが社主のご要望だった。私は、千葉県の最南端、1年中花が咲いているような町で生まれ育ったので、花を見てもあまり感動する事はないのだが、花人街道の花畑の美しさとスケールの大きさには圧倒された。

役員慰安旅行の目的は、リフレッシュして、尽きかけている仕事に対するやる気を再燃させる事にある。だが、今年に関しては「逆効果」だった。美瑛や富良野の広大な花畑や農園を見ていたら、金融という「虚業界」に戻るのがさらに嫌になってきた。

太陽フレアの影響で、帰りの便は欠航になるかと期待したのだが、残念ながら定刻通りに運航した。さすがオフィス・セルフビルドの棟梁Tさんが働くANAである!

ああ、今週から嫌だけど、また仕事だ… 美しい花畑の写真を掲載して、真面目に働く稿房通信読者をイラッとさせて、せめて憂さ晴らししよう!

2016年 仕事始め 雑感

早いもので今年の1月1日に、弊社は開業4年目を迎えた。当初は、1月1日付で、ビジネスの在り方の大幅な見直しや情報配信体制の全面刷新を企図していたのだが、昨年の12月に「良い意味で想定外」の事態が起こった。詳細については、開設準備中のビジネス用HPの方で綴る予定だが、今年は、トリグラフ・リサーチの代表取締役と、某金融グループ傘下の投資会社(ベンチャー・キャピタル)の執行役員を兼務する事に相成った。そんなわけで、1ヵ月の内、1週間程度は「苦手な大都会 東京」で働く事に… 東京への通勤は、ちょっと憂鬱だ。だが、FinTech関連ビジネスを筆頭に、弊社単独では、到底、参入できない領域に踏み込む事が出来るのは「望外の展開」である。結局のところ、期待感・ワクワク感が、はるかに憂鬱を上回っている。

単独路線を前提に準備していたビジネスの在り方については、当然ながら、再見直しが必要になってくる。クリスマス前から、様々な準備や見直しを進めてきたのだが、予想していた以上に手間が掛かりそうな事が判明。「まっ、慌てる必要はないや!」と爽やかに割り切って、年末年始は、ビジネスの「優先順位付け」を考えながら、結構、ノンビリと過ごしてきた。

優先順位付けのプロセスで、ビジネス(本業)とプライベート(副業)、それぞれ注力する「3本柱」がスッキリと固まったのは大きな収穫である。ビジネスについては、『FinTech』 『ガバナンス構造改革』、そして、『地方創生』。これら、3本の柱を有機的に交叉させる事によって、昨年末終値で平均0.57倍の水準に留まっている上場地域銀行の平均PBRを今後5~10年程度を目途に1倍程度にまで引き上げたい(Value destroyer状態からの脱却)と考えている。

プライベートは、『縄文土偶の研究・探訪』 『Lifehack(仕事術)の追究』、さらに 『地方創生』である。そして、【トリグラフ・リサーチ稿房】は、この副業サイドの情報発信基地として活用する事に決定。『地方創生』を軸に本業と副業が連携する建て付けとした点にこだわりがある。他人の話や講演を聴くのは、あまり得意ではないのだが、これら計5本柱については、積極的に、セミナー、勉強会、学会等にも参加しようと決心。そう、今年は、何事においても結構、本気で取り組むつもりなのだ!

また、本日付で、Webデザインのリニューアルを実施した。ビジネスHPの作成から、各種SNSとの連携まで、すべて「私の単独手作業」で対応しているので、残念ながら、全面一括更新は実現できなかったが、まあ、ノンビリ、かつ、着実に作業を進め、1月末までには、新情報配信体制に移行できるかなと目論んでいる。こういう時、『自分の会社』である事の気楽さを実感する…

元日からは、ちょっと変わった読書に挑戦。銀行法の名著 『詳解 銀行法 【全訂版】小山 嘉昭先生著』と、一時、amazonでは売り切れとなっていた 『FinTech革命(日経BPムック)』を並行して読み進めているのだ。『詳解 銀行法』は、2012年秋の全訂版発刊時にすぐに購入して、5日程でサラッと読了。今回、改めてもう1冊購入し、じっくりと読み込む事とした。『FinTech革命』の方は、200ページ程度のムックなので、すぐに読み終わるだろうと舐めてかかっていたのだが、甘かった。私の知らない「FinTech用語」らしきものが次から次へと出てきて、意味を確認しながらポストイットを貼って、異例の手探り状態読書となっている。でも、守る側(銀行)の硬直的な法規制と攻める側(FinTech)のしなやかな担い手が好対照で、とっても刺激的だ!

元日から並行して読んでいる『詳解 銀行法』と『FinTech革命』。守る側(銀行)の硬直的規制と攻める側(FinTech)の柔軟性が好対照で勉強になる!

元日から並行して読んでいる『詳解 銀行法』と『FinTech革命』。守る側(銀行)の硬直的規制と攻める側(FinTech)の柔軟性が好対照で勉強になる!

『縄文土偶』については、探訪記の未配信在庫が積み上がる一方なので、11月からは、新規探訪を見合わせている。別に、飽きたわけではなく、今年から始める「縄文土偶探訪記 Season 3」に向けての準備・調整期間である。12月には「国際縄文学協会(https://www.jomon.or.jp/)」に入会した。縄文土偶については、単なる「趣味」に留まらず、もう少し学術的素養を高めたいと思う。そして、北海道・東北・甲信越の縄文遺跡群が一体として「世界遺産」に登録される日が訪れる事を心から願っている。

あっ、そうだ。土偶さんといえば、年末、八ヶ岳での最後の滞在日に「国宝土偶ネクタイ」を3本購入した事を伝えておこう。切っ掛けは、中日新聞長野版のネットニュース(http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20151209/CK2015120902000032.html)だ。ここ4~5年、ネクタイは、BVLGARIオンリーで、他のブランドは1本も買っていなかった。国宝土偶ネクタイも、買う事を決めていたわけではなく、所用のついでに、茅野駅のすぐ側の取扱店に、家内と一緒にフラッと立ち寄ってみた(だけな)のである。だが、予想以上にお洒落、かつ、素材が良かったので衝動的に3本購入してしまった。これって、正に「縄文土偶」と「地方創生」の連携ワザだろう。講演等の際に、私が「仮面の女神」や「縄文のヴィーナス」のネクタイを着けている事に気付いた(特に女性の)方、お世辞でもよいので「素敵ですね!」と声をかけて欲しい。

購入した「国宝土偶ネクタイ」3本。左「ダークグリーン&ゴールドの縄文のヴィーナス」、中央「エンジ&ゴールド 仮面の女神」、右「グレー&シルバー 仮面の女神」である。1本 5,400円で、3本合わせてもBVLGARI 1本よりも安い。とっても得をした気分だ!

購入した「国宝土偶ネクタイ」3本。左「ダークグリーン&ゴールドの縄文のヴィーナス」、中央「エンジ&ゴールド 仮面の女神」、右「グレー&シルバー 仮面の女神」である。1本 5,400円で3本合わせてもBVLGARI 1本よりも安い。とっても得をした気分だ!

まあ、こんな具合に、2016年も弊社(私)は、楽しい新年を迎えている。八ヶ岳オフィスへの初出社は、明日の夜の予定。おそらく丸5日間程の滞在になるだろう。トリグラフ流ダイエットは、12月23日の朝、目標であった75.0kgを無事に達成 \(^o^)/ その後、クリスマスケーキやお雑煮、おせち料理の誘惑と油断が重なり、あっと言う間に76kg台の後半にまでリバウンドしてしまった。八ヶ岳オフィスでの厳格な糖質制限と温泉ダイエットで、目標とする「75kg のnormalized condition」に回帰しようと目論んでいる。

Maple Life

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『銀行業界鳥瞰図』 無料配信試行版 VOL.4— 投資信託 純資産関連統計(2015年11月版)

ここ10日間程は、土曜、日曜関係なしに、決算分析の結果をお洒落な資料にまとめる作業に没頭してきた。それに、WordPressの復旧作業も重なり、すっかり疲れて、朝から仕事をする気にまったくならない。よーし、今日は、資料整理等、「雑務対応Day」だと決めて、空を眺めたら、八ヶ岳特有の「雲ひとつ無い青空」が広がっていた。こうなると、もう駄目だ。

財産区林の木々の合間から、八ヶ岳本宅のウッドデッキを照らす朝陽。昨日は、午後から雪が本降りとなったが、積雪量は初雪程ではなかった。敷地内の雪は、午後には7割方解けてしまった。今年は、どこに行っても、地元の方から「異常な(異様な)暖冬」という言葉を耳にする。

財産区林の木々の合間から、八ヶ岳本宅のウッドデッキを照らす朝陽。昨日は、午後から雪が本降りとなったが、積雪量は初雪程ではなかった。敷地内の雪は、午後には7割方解けてしまった。今年は、どこに行っても、地元の方から「異常な(異様な)暖冬」という言葉を耳にする。

これまで書いた事はなかったが、トリグラフ・リサーチ流ダイエットには3本の柱がある。第1の柱が「糖質制限」、第2の柱が「Walking」、そして第3の柱が「温泉」である。ダイエット開始時には、第1と第2の柱だけで取り組んでいたのだが、8月の下旬からは、第3の柱を加え、これが絶大な効果を発した。

八ヶ岳オフィス滞在中は、車で3~4分程の距離にある「鹿の湯(http://happoen.jp/)」に毎日通っている(というか浸かっている)。夏場だったら2~3分の場所なのだが、冬になると、鹿が頻繁に鉢巻道路を横切るので、怖くてスピードが出せないのだ。温泉に行く時間は、会社代表の特権で、正に「気分次第」。1日の仕事の目標が達成できた日には、午後4時位から鹿の湯に浸かりに行く(結構、そんな日が多い)。

この「鹿の湯」さん、今週の月曜日から館内機械整備のため休館となっていた。そのため、この4日間は、オフィス周辺に散在する温泉をハシゴして、温泉ダイエットに真面目に取り組んできた。「そう言えば、今日から再開だったかな?」と気が付き、「決~めた!朝風呂しよう。」と支度を整えて、10時45分に、D4でオフィスを発った。が、私の勘違い。今日まで休館だった。

仕方ないので、鹿の湯のすぐ近くにある「富士見高原スキー場(http://fujimikogen-ski.jp/)」の様子を見学に行く事にした。異例の暖冬の中、長野県下のスキー場は雪不足で苦しむとの報道が相次いでいるが、幸い、昨日、今年2度目の本格的な積雪があった。「富士見のスキー場はどうだろう?」と興味半分で向かう。

富士見高原スキー場の12月18日午前11前の状況。人工降雪機が雪を吹き出しているのが確認できる。23日のオープン予定日に向けて、順調に作業が進む事を心より願う。スキー場とゴルフ場が、オフィスから車で3~4分の距離にあるのは、一般的には「幸せ」な事なのだろうが、残念ながら、私はどちらも嗜まない。

富士見高原スキー場の12月18日午前11前の状況。人工降雪機が雪を吹き出しているのが確認できる。23日のオープン予定日に向けて、順調に作業が進む事を心より願う。スキー場とゴルフ場が、オフィスから車で3~4分の距離にあるのは、一般的には「幸せ」な事なのだろうが、残念ながら、私はどちらも嗜まない。

結果は、う~ん… 人工降雪機をフル稼働させているようだが、開業にはまだちょっと時間を要するだろう。本来は、明日(19日)が、オープン予定日だったらしいのだが、HPをチェックしたら23日に延期されていた。「23日に向けて、頑張れ~。私はスキーしないけど」とエールを送り、富士見高原リゾートを後にした。

さすがに「朝風呂気分」は萎えたので、富士見の町で食料の買い出しをする事に決めた。それにしても爽快な青空だ。そうだ、お気に入りのドライブコースを巡ってからオフィスに戻ろう! 途中、写真撮影の定番スポットに数カ所立ち寄り、いつものように、八ヶ岳、南アルプス、富士山等々を撮影する。昨日の雪のためか、今日は八ヶ岳が特に美しい!暖冬とは言え、この地には、本格的な冬が到来しつつある事を再認識した。

雪に覆われた八ヶ岳連峰には神々しさが漂う。今日は、空気が澄み切っているためか、特に「迫力」のようなものが感じられる!

雪に覆われた八ヶ岳連峰には神々しさが漂う。今日は、空気が澄み切っているためか、特に「迫力」のようなものが感じられる!

前の写真とこの写真は、原村の「カナディアンファーム」の近くのお気に入りスポットで撮影したものだが、富士見からの景色と見る角度が異なるため、山の名前がちょっと浮かんでこない。そう、八ヶ岳連峰は、まとめて「八ヶ岳」で良いのだ!

前の写真とこの写真は、原村の「カナディアンファーム」の近くのお気に入りスポットで撮影したものだが、富士見からの景色と見る角度が異なるため、山の名前がちょっと浮かんでこない。でも、八ヶ岳連峰は、まとめて「八ヶ岳」で良いのだ!

結局、オフィスに戻ったのは、12時半過ぎ。ローソンで購入した「糖質制限食」中心に軽いランチを済ませた。糖質量は合計で22.4g。よしよし、これならOKだ。オフィス滞在中は「厳格な糖質制限」を実施する事が、すっかり定着した。それに、頭の中で各食品の糖質量を足し合わせていく事は、認知症の予防にも効果がありそうな気がする…

金融誌の自炊、名刺や領収書の整理、ソフトウェアの更新作業等々、正に雑務をこなしていたら、午後5時過ぎになっていた。さすがに、ちょっと仕事らしいことをやらなくちゃ… そうだ「投資信託関連の統計」が未配信だった。『銀行業界鳥瞰図』無期休稿中に、結構、大きな変化が出てきたんだよな。ちょうどイイや。これで済ませちゃおう!

『銀行業界鳥瞰図』試行版-Vol.4

以上が、「伊達と酔狂」で、わざわざ八ヶ岳の中腹にオフィスを構えた零細企業経営者の「ある冬の1日」だ。澄み切った空気と凛とした青空の下で仕事に没頭し、気が向いたらふらっと温泉に浸かりに行く。こんなライフスタイルに共感を覚えた人が、私が心の底から愛する、この「八ヶ岳西麓」の地で、1人でも起業してくれれば、それは弊社が「地方創生」に貢献した事を意味する。

ちなみに、私は、千葉県房総半島最南端の町の出身で、八ヶ岳には元々、縁もゆかりもない。でも何故か、中央道下り 長坂IC付近から見る八ヶ岳の全景には、懐かしい思いが込み上げてきて、涙が出そうになる。おそらく『魂のふるさと』が、この地なのだろう。

さ~て、今日の夜は、どこの温泉に行こうかな? やっぱり、「もみの湯(http://www.lcv.ne.jp/~mominoki/mominoyu.html)」が近くて良いかな…

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『銀行業界鳥瞰図』無料配信試行版 Vol.4

「TRI稿房通信」の歩む道 — 『地方創生』の実践と貢献へ

これまで小出しに予告してきたが、来年からの『銀行業界鳥瞰図』リニューアル復活に向けての準備を着々と進めている。6月末に、旧『銀行業界鳥瞰図』の無期休稿宣言を発し、その後、7月~10月のTRI稿房通信の配信本数は、計29本に留まった。リニューアル後には、弊社顧客向けに、月15本程度の配信を計画しているので、ちょっとリハビリが必要かなと思い、11月は配信ペースを引き上げた。結果的には、さして負担も感じずに25本配信できたので安堵している。要は、書けなくなったのでなく、やはり「飽きた」だけだったのだ。

『銀行業界鳥瞰図』の方は大丈夫そうなので、問題は、「TRI稿房通信」を弊社として、どう使い、どう活かすかである。銀行系ネタは、『隣の金融機関』のみとなるし、「第3の柱」とするつもりであった『ダイエット日記』は、短命で終わるのが確実だ。『縄文土偶探訪記』は、メインコンテンツのひとつとして、長く細く継続させるつもりだが、これは所詮、私の「個人的趣味」であり、弊社業務とは直接的な関係は無い。

実は、「第2の柱」として準備してきた路線があったのだが、これも、私個人の趣味に係わる領域であり、会社HPのコンテンツとしては、業務と無関係な内容の比重がさらに高まるので「適切性に難あり」と判断した。う~ん、困った。稿房通信のコンテンツがなくなってしまう…

来年1月1日に開業4年目を迎える弊社は、会社方針として「地方創生」と「ガバナンス構造改革」という2大国策に正面から取り組もうと考えている。この方針とTRI稿房通信を上手くリンクさせる手立てはないものか? ここ数日、そんな事ばかり思案していた。アイデアが枯渇したときに私がよく使う手がある。Internet Explorerを立ち上げ、ランダムにフォルダ、ファイルを10回程クリックし、開いたファイルの内容を眺めて、閃きの到来を待つのだ。私はこの作業を「神の啓示クリック」と称している。

今日の夜、オフィス近くの天然温泉「鹿の湯」で禊ぎした後、久し振りにこのクリックをやってみた。カチッ、カチッ …. カチッと計11回。開いたファイルをじっと見る。「ああっ、やっぱり神様はいらっしゃるな…」 と確信した。因みに、私は、完全な無宗教派だが、自然界の至る所に神様の存在を感じる事が出来るタイプである。

クリックの対象とした Dropboxのフォルダには、約76万のファイルが保存されている。にもかかわらず、開いたわずか11本のファイルの中に、悪戦苦闘したオフィスセルフ・ビルド関連の写真が2枚、オフィスのログ組み立ての手順を手書きしたメモのPDFファイルが1枚含まれていた。セルフビルド系が3つか… やっぱり、『オフィス・セルフビルド回顧録』を書くべしというメッセージなのだろうか?

クリックして開いた「オフィス・セルフビルド」関連写真の1枚目:2013年7月27日 この日は大型クレーン車とオペレーターを1日レンタルし、壁ログの上半分を一気に積み上げた日だった。朝から曇り空で、計画通りに無事ログを積み上げ終わり、ブルーシートで覆ってから10分もしないで、バケツをひっくり返したような大雨になった事をまるで昨日の事のように記憶している。作業に係わった全員から、自然と「神様が見守ってくれているね」という言葉が... 私も本当にそう感じた。

クリックして開いた「オフィス・セルフビルド」関連写真の1枚目:2013年7月27日 この日は大型クレーン車とオペレーターを1日レンタルし、壁ログの上半分を一気に積み上げた日だった。朝から曇り空で、計画通りに無事ログを積み上げ終わり、ブルーシートで覆ってから10分もしないで、バケツをひっくり返したような大雨になった事をまるで昨日の事のように記憶している。作業に係わった全員から、自然と「神様が見守ってくれているね」という言葉が… 私も本当にそう感じた。

クリックして開いた「オフィス・セルフビルド」関連写真の2枚目:2013年10月14日 足場を取り外す直前に撮影した写真。オフィス・セルフビルドについては、測量から完成まで、事細かに写真や記録(メモ等)が残してある。唯一、写真がないのが「足場取り外し作業」だ。全国講演の後半戦で、私が立ち会う事が出来なかったためである。今でも悔やまれる。

クリックして開いた「オフィス・セルフビルド」関連写真の2枚目:2013年10月14日 足場を取り外す直前に撮影した写真。オフィス・セルフビルドについては、測量から完成まで、事細かに写真や記録(メモ等)が残してある。唯一、写真がないのが「足場取り外し作業」だ。全国講演の後半戦で、私が立ち会う事が出来なかったためである。今でも悔やまれる。

だが、最も驚いたのは、1998年秋のロンドン出張の際のプレゼンファイルが開いた事だ。この時の出張が、私の現在の仕事に対する基本方針「楽しくない事、意に沿わない事はしない。不平不満を言う暇があったら別の会社に移る」の土台を形成している。さらに、この出張こそが、八ヶ岳周辺に「第2の拠点」を持つ切っ掛けでもあるのだ(=荒川じんぺい氏(師)の著作との出会い)。残りの7本のファイルには何の関連性も見出す事はできなかったが、この4本で私には十分に「啓示」と思えた。

「地方創生」なんて大上段に構える必要はない。つまるところ、ある地方(田舎)で暮らし、働く人の数を増やす事が、その成否の鍵を握ると私は考えている。そして、その人達が、健康的で、快適で、そして、楽しい日々を送る事が、地方創生の「質的成功」であろう。

我が身は、自宅からわざわざ車で2時間弱の八ヶ岳西麓にオフィスを構え、ウィーク・デイは、そこで仕事に没頭。大嫌いな人混みとは無縁の環境で、野鳥、リス、鹿(そして、まだ見ぬクマさん)等の野生動物に接する日々だ。そして、こんな生活を心底、楽しんでいる。私は、既に、地方創生を実践しているんじゃないかと思えてきた。

「週末の田舎暮らし」なんて類の本は、それこそ掃いて捨てる程あるが、「ウィーク・デイの田舎仕事」の話は、少なくとも私は、あまり目にした事が無い。さらに、弊社のオフィスはセルフ・ビルドだ。我ながら、『酔狂の極み』のような仕事ぶりである。こんな「田舎でお仕事」の日々の楽しさやメリット等々を綴る事も、「地方創生への貢献」に繋がるに違いない!

旧『銀行業界鳥瞰図』の基本コンセプトは「読者に媚びない孤高の金融レポート」であった。さて、来年からの『TRI稿房通信』のコンセプトは、どうしようか? 今は、そんなことを考えている。

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『TRI稿房通信』 Vol.48

【隣の金融機関】山形銀行 WEB掲載のお知らせ

【隣の金融機関】 山形銀行

週刊『金融財政事情』2015年11月16日号—Web掲載のお知らせ

週刊 金融財政事情 11月16日号 【隣の金融機関 山形銀行】 Web掲載(http://triglav-research.com/?page_id=14662)をお知らせする。

【隣の金融機関】-山形銀行-2015-1116

十八銀行からスタートした1等賞(1番)シリーズ、今回は、山形銀行を紹介した。本文にあるように、2014年3月期末までの10年間において、地元における貸出金シェア(金融全業態ベース)の上昇幅が、全国銀行中トップだったのが同行である。だが、私がそれ以上に注目しているのは、本年4月にスタートした「新長期経営計画」の目指す方向性だ。地元「山形県」経済の振興にかける「思い(想い)」が伝わってくる、グッとくる内容なのだ。

金融庁が、「5~10年先を見据えた中長期の経営戦略」を重視するようになって、地域銀行が公表する「中(長)期経営計画」の内容は、質的にも量的にも明らかに変容した。銀行アナリスト的には「読み応えのあるモノ」が着実に増えている。

新中計は、様々な銀行関係者の「熱い(若しくは複雑な)思い」が込められた『作品』なので丹念に読み込む。その際、幾つかの評定軸を設けている。第1の軸が「経営戦略の合理性・斬新性(ユニークさ)」、第2軸は経営戦略を実現する上での「経営戦術の具体性・実現可能性」、第3軸が「地方創生への取り組み・熱意」、第4軸は「ガバナンス構造改革の意味の理解度・取り組み」となっている。そして、最も大切な最終軸は「読後感」だ。要は、好きか嫌いか、或いは、共感や感銘を覚えたかである。

こんな5つの視点から、各行の新中計をトリグラフ・リサーチ流に「格付」するのだが、実は、結構「不適格」評定の銀行が多い。特に「馴れ合い・ぬるま湯的」な雰囲気が漂っている新中計は嫌いだ。「意気込みや思い」を外部に伝える事が出来ない中計ならば、公表しない方がマシだと思う!

私の新中計格付で総合点が高い銀行は、中四国地域にかなり集中している。一方、東北地区には、個別評価軸で、極めて高い評価の銀行が目立つ。時々、「大久保さんの【隣の金融機関】は、個別行でも地域別でも好みがはっきりと現れてますね!」とからかわれる事がある。実際そうなのだから、それが読み手に伝わるのだろう。

そう、私が地域的に一番好きなのは「東北」である(勿論、会社の地元である甲信地域が別格なのは言うまでもない)。これまでに「岩手銀行」「フィデアHD」「七十七銀行」、そして今回「山形銀行」を紹介したが、金財さんから今後も機会をいただけるようであれば、最終的には全行紹介したいと考えている。『奥羽越列藩同盟』ではないが、彼の地(東北)の地域銀行が、使い勝手の良くなるであろう「金融持株会社」を核に手を携え、「株式会社である銀行」として「規模と多角化の利益」を追求すべきと考えている。さらに「地方創生」の目線も、現行の「都道府県割」の発想を超越して欲しいと願う。

さて、山形銀行に話を戻そう。私は、同行を「地域銀行が地元経済の復興・振興に能動的に係わる事の重要性」を最も早く認識し、実行に移した銀行のひとつであると評価している。地域銀行にとって「地方創生」への取り組みは、アベノミクスにおいて「国策」となったから対応すべきものではない。高齢化・人口減少、そして、東京一極集中が加速する中、「生き残り」「勝ち残り」のために「やって当たり前」なのだ。— この事に、経営層が逸早く気付いていたのであろう。そんな思いや自信から、新長計における「地元経済に係る定量的目標」の設定に至ったものと(勝手に)推測している。

長期の経営目標は、志や目線が高い方が良い。「有言実行」を貫こうとすれば、従来の延長線上にない発想が芽生えてくるはずだ!— 私は、そう確信する。

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『TRI稿房通信』 Vol.38

2015年講演活動を振り返って — 将来の地域金融の『担い手』は誰であるべきか?

昨日から講演@東京のため川崎自宅に滞在。今日、2件の講演と1件のセミナーをこなした。これで、弊社の2015年の講演(吟遊詩人)活動は、無事に完了!今週金曜日からは八ヶ岳オフィスに山籠もりして、中間決算分析とSWOT分析資料の作成に集中する事となる。

結局、2015年は宣言通り『銀行経営のパラダイム・チェンジ』という講演タイトルを1年間使い通した。これは、私の27年間に亘る銀行アナリスト稼業で初めての経験である。「銀行経営のゲームのルールがここ数年でさらに劇的に変わる」「地域銀行経営においては過去20年間で起きたのと同程度のマグニチュードの変化が今後4~5年程度で生じる」—そんな私のビューを講演参加者の皆さんに伝えねばならない。そう信じて、こだわり続けたタイトルだった。果たして、私の思いは通じたのだろうか…

10月の講演では、第3部「政策編」で、下掲の『頭の体操』という資料を意図的に添付した。横軸には、「地方創生」と「ガバナンス構造改革」という2大国策軸を配し、縦軸には、共に、本年3月3日を議論の起点とする「金融グループ(金融持ち株会社)を巡る制度の在り方」と「日本郵政の在り方」の見直しを置いた。これらの「4大政策軸」をそれぞれ矢印で結び、浮かび上がってくるキーワードを書き留めるだけで、今後の銀行経営の方向性がクリアになるであろうと予想(期待)して付けた「おまけ」の資料である。この資料の活用方法に気付いてくれた講演参加者は何人いたのだろうか….

頭の体操

横軸の「2大国策軸」は、冷静に考えてみれば「国策」だから対応すべきものではない。「株式会社である銀行」が、生き残り(或いは、勝ち残り)を図るために取り組んで当たり前の事である。要は、これまで先送り(見て見ぬふり)してきた重要課題を待ったなしの「国策(宿題)」として突きつけられたに過ぎない。

縦軸に関しては、講演中は「地域金融機関再編促進の北風(ムチ)と太陽(アメ)」として機能すると述べてきたが、やや皮相的な見方であったと反省している。縦軸の本質は『担い手論』である。私は、地銀協や第二地銀協加盟行が経営統合を通じ、株式会社として規模や多角化の利益を追求しつつ「地域金融の担い手」で有り続けるとの「固定観念」から抜け出せないでいた。

2015年の講演を終えた今、この固定観念を捨てつつある。現在の地域銀行が将来の地域金融の担い手となる必然性はない(そうあり続ける保証はない)と考えている。縦軸で進む「在り方見直し論」は、現行の「都道府県体制と銀行子会社方式」を主軸とする地域金融システムが、今後に予想される社会構造の変容やそれに伴う顧客ニーズの変化に、既に対応できなくなっている事(時代遅れ)を意味しているのだと思う。

将来の地域金融の担い手については、私がかねてから主張している「地域興業金融グループ」が主役になるであろうと予想して(信じて)いるが、ユニバーサルサービスを実現できる「日本郵政」がその対極に躍り出る可能性もある。もしかすると、斬新な金融サービスを提供するFinTech企業が、地域金融においても重要な役割を演じるかもしれない。これら同士の組み合わせ、或いは、それ以外の参入者が現れてもおかしくはない。そう、将来の地域金融「担い手」の椅子は、まだ固まっていないのだ。この点を看過してしまった事に、2015年講演の最大の反省がある。

もうひとつの反省は「時間軸」だ。おそらく「過去30年間(金利自由化後)に起こった事と同程度の変化が、今後3~4年で生じる」というのが、2015年講演を終えての印象である。変化のスピードは、私が予想していた以上に早そうだ。

このような2つの大きな「反省点」を気付かせてくれたのは、10月下旬に開催したある金融グループ向けの講演だった。グループトップCEO以下、主要グループ会社の経営トップ勢揃いというスタイルでの2時間講演。90分間たっぷりと講演した後のQ&Aセッションで寄せられた質問や意見の鋭さに、正直、感動した。「なんて、しなやかでスマートで、嗅覚の鋭い人達なんだろう!」— 間違いなく2015年の講演で、一番勉強になった。

この講演の参加者は、どうやら、私が本当に伝えたいメッセージをオブラートに包んでいる事を看破したようだ。寄せられた質問には「これからの時代、そんなに生温くはないだろう!」との意図が込められているように思え、珍しく動揺してしまった。私は、長年お付き合いしてきた地域銀行の皆さんに、愛着や思い入れがある。そのため、既存の地域銀行を主役とした「地域金融システム」の在り方を常に想起してきたのだが、その甘さを思い知った。正に、「目から鱗が落ちる」経験をしたのだ。

さて、最後に、7月講演の頃から気になった事を記しておこう。それは「テレサ・テン」型銀行が増えつつあるように思える点だ。「時の流れに身を任せ~ あなたの色に染められ~」というフレーズを思い起こして欲しい。どうも、あまりにも急な変化の流れに対応できず「思考停止」状態に陥りつつある銀行経営層が増えていると感じるのだ。「あなた」の部分を「当局」に置き換えると、よりフィットするだろう。

少しでも銀行経営の役に立てる事を目指して、この1年も「旬な」情報提供を心掛けてきた。上記2つの反省点はあるものの、私が講演で示してきたビューは基本的には「ほとんど的中」したという自負がある。『でも、何か面白くなかった!』—  これが2015年講演(特に後半戦以降)の全体的な印象なのだ。2016年からは、現在のような「総花的講演」は、脇役に追いやる事を計画している。そう決断させてくれた事に、2015年講演の最大の意義があったと前向きに考えよう!

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『TRI稿房通信』 Vol.31

野鳥さん達に思う — 私が「長野県」を好きな理由

今週は久し振りに八ヶ岳に長期滞在する予定だ。一昨日までは快晴が続き、オフィス敷地内のあちらこちらで雪が消え、地面が見え始めていたのだが、昨日午前と昨晩からの雪で様相は一変している。今朝は、敷地内の3つのレストラン(野鳥&リス様用)は大繁盛だった。八ヶ岳の野鳥達は、とても仲良しでお利口だ。そして秩序ある行動をする。給餌台で餌を啄むのはせいぜい3羽程度である(写真)。それも本当に短い時間ですぐに飛び立つ。給餌台の周辺の桜や白樺の枝には、常時10羽程度の順番待ちの野鳥達がいて、給餌台から離れたやつがいると、すぐに次の野鳥が飛んでくる。そして、ヒマワリ等の種を啄みスマートに飛び去る。あまりにも洗練された所作で、いつも感心する。

八ヶ岳の野鳥さん達は、とっても仲良しでお利口さんだ!

八ヶ岳の野鳥さん達は、とっても仲良しでお利口さんだ!

対照的に、川崎自宅の給餌台は「無秩序」だ。無法者「ヒヨドリ」が給餌台の長期占有を試み、これを正義の味方「ムクドリ」が追い出そうとする。その隙を見て、メジロやらシジュウカラがまるでゲリラのように給餌台を一時的に占拠する。スズメは群れで訪れて、わいわいがやがやと餌を啄み、そして慌ただしく飛び去って行く。騒々しい事、この上ない。まるで、どこぞの国の観光客のようだ。

川崎自宅の庭には、野鳥が実を運んできて根付いた「トウネズミモチ」の木がある。敷地南西の角にあるシンボルツリーのコニファーとパーゴラの間の狭いスペースに根付いたのだが、放っておいたら凄い勢いで大きくなり、切るのが躊躇される存在になってしまった。樹高は既に3.5m程もあり、パーゴラを覆う形で横に枝を広げつつある。トウネズミモチの実は、野鳥にとって滋養強壮に優れた最高の食材との事。我が家の庭に承諾もなしに、自分達の好みの樹木を植え付けたわけである。都市郊外の野鳥の逞しさには脱帽するしかない。

彼らをながめていると、何となく野鳥達にも人間同様「県民性」があるのだと感じる。私は「長野県」の県民性が大好きだ(性に合う)。「几帳面」「動きがキビキビして いる」「時間や物事に正確」「勤勉」「環境意識が高い」「合理的」といった長所がすぐにいくつも思い付く。ゆえに、人間界の県民性が、八ヶ岳オフィスを訪れる野鳥達にも伝播・浸透しているように思える。八ヶ岳界隈のスーパーやコンビニのレジ打ちの早さに慣れてしまうと、川崎自宅や千葉の実家に帰った際に、その遅さや段取りの悪さににぶち切れそうになる。前回1月の全国講演で九州・ 沖縄地区の某県を訪問した際には、さらにノンビリとした動作に気を失いそうになった(あの時は血圧が200位にまで上昇した気がする)。

昨年から、人間ドックやインフルエンザの予防接種をオフィス最寄りの「富士見高原病院(堀辰雄の小説『風立ちぬ』の舞台)」で受けるようになったのだが、その洗練され合理的な手順にも心酔している。あまりにも手際が良いので、昨年11月、インフルエンザの予防接種後にその理由を問うてみた。「毎年、予防接種のシーズンが終わると検討会(反省会) を開いて、もっと良い(無駄のない)対応が出来ないか工夫している。」との答が返ってきた。これが「長野県民」なのである。

そう言えば、今から15年前、八ヶ岳にセカンドハウスを構えた直後に本当に驚いた事がある。車で移動中、集団下校の小学生達7~8名に道を譲ると、横断した後に全員がきれいに整列。そして、帽子を取り、元気に「ありがとうございました!」と言って、皆がお辞儀したのだ。川崎の自宅周辺では目にした事のない素敵な風習である。最近ではもう慣れてしまったが、昨日の夕方もこの光景を目にしたばかりである。家内はこの礼儀正しさが「大好き」だと言う。私も同感で、いつもとても爽やかな気分になる。これが富士見町だけの習慣なのか、長野県全体の教育方針なのかは定かではないが、私の「長野県大好き理由」の上位にランクインする項目だ。

まだ決定事項ではないが、今後、「トリグラフ・リサーチ稿房」では、「八ヶ岳平日お仕事ライフ」の楽しみをもう少し積極的に配信して行こうと考えている。『地方創生』に対する、弊社のひとつの試みであり、銀行業界の調査・分析に係る情報配信の比重は、おそらく低下していく事になるだろう。

トリグラフ・リサーチ 稿房主

Light-26

銀行の国債売買動向 – 償還期間別 買越額・売越額 (2014年11月版)— 国債フロー資料の消化試合②+ 新『銀行業界鳥瞰図』流 今後の読み方

Quick View】
本年11月の国債償還期間別の純売買高は、中期債1兆円の売り越し、長期債が2,000億円の買い越し、超長期債が4,000億円の売り越しであった。10月は4兆1,000億円もの大幅売り越しであった長期債が、わずかながらも買い越しに転じたのが最大の特色であろう。また、超長期債の売り越しは、10月の▲6,000億円からの2ヶ月連続であり、その額は、超長期債としては高水準である。

銀行国債売買動向(2014年11月版)-償還期間別買越・売越-この1枚

【Deep Analysis and Chat

以下が追加資料だ。整理統廃合を決めた資料を「消化試合」的に配信して恐縮である。マクロを結構しっかり書いて、データをJSDAのWebからダウンロードすれば「ボタン3つを押すだけでグラフの整形も完了」という態勢を整えたのだが、自分的には、完全に「不発」の資料だった。腹が立つので、最後まで使い回そうと思う…

銀行国債売買動向(2014年11月版)-償還期間別買越・売越-追加資料

銀行の国債保有や売買動向については、まったく興味をそそられないが、「株式保有問題」については、もともと大好きだった領域が、さらに「旬」になりそうな気配なので、嬉しくて嬉しくて仕方がない! この分野のデータの蓄積に関しては「絶対の自信」があるので、もう来年は「(銀行の)株式周りのビジネスと研究」を主軸にしようと考えている。

昨日も休稿のためコメントをする機会が無かったが、日経新聞朝刊1面の「政府・与党は21日、企業が受け取る株式配当への課税を2015年度から強化する方針を固めた」という記事も本当に興味深い内容だ。法人税率引き下げとのパッケージで、税調が「法人受取配当金課税の強化」を検討している事は、これまで何回もプレス等で報じられてきた。が、「政府・与党が方針を固めた」とまで書かれたのは、私が知る限りでは初めてだ。「随分と打つ手が早いなぁ…」と感心してしまう。「持ち株比率5%未満の会社の受取配当金の現行5割課税から8割課税への引き上げ」は、5%ルールが適用されている銀行の株式保有を直撃する。要は「持ち合い株式のコストを引き上げる(=リターンを引き下げる)」措置以外の何物でもない。

「株式持ち合い」というビジネスの期待リターンが低下するので、貸出を中心に、本来、銀行がリスク・テイクすべき業務の事業ポートフォリオにおける相対的優位度が高まる。これに「法人税率引き下げに伴う税収入の減少を補う」という効果が加わるのだから、一石二鳥、或いは、三鳥の合理的税改正だ。「政府・当局が、ガバナンス構造改革という錦の御旗の下、株式持ち合いの抜本的解消に取り組む」という姿勢は、(今度は)本当なのだなと実感した。

あとは、独 シュレーダー政権が実施した「資本市場改革」を見習えばよい。巨額の財政赤字に苦しむ我が国には「株式譲渡益課税の非課税措置」導入は無理かもしれないが、一定の条件(時限措置等)を設けた上で「保有持ち合い株式譲渡益課税の軽減措置」を導入するのがお洒落である。保有したままでは、わずかな税収入しか産み出さない「持ち合い株式(とその巨額の含み益)」が、売却される事によって「実現益」となり、そして、財政再建に貢献する。金融機関や事業会社も、売却益課税が軽減されれば、持ち合い解消の大きなインセンティブになる得る。課税軽減の割合を上手く調整すれば、政府、企業双方にとって「良い話」である。

「持ち合い株式の保有コストを引き上げ、売却時に恩恵を与える」— これが、株式持ち合いの抜本的解消という「ガバナンス改革のゴール」を実現するためのキーワードであると、私は考えている。また、本年後半戦の全国講演で繰り返し述べてきた「安倍政権が本当の改革に着手するか否かの判断材料」でもある。その前半部分(株式持ち合いのコスト引き上げ)が、予想よりも早く(なんと2015年度から)実現する方向にあると言うのだから、ワクワク・ドキドキしている。そう、銀行の保有国債分析などに手間暇掛けている時ではないのだ!

「地方創生」と「ガバナンス構造改革」は、安倍政権における「2大国策」である。そして、この2つのテーマに最も深く関わるのが、間違いなく「(上場)地域銀行」だ。この「国策セクター」を徹底的に分析し、積極的に提言して行く事が、新配信体制に移行する『銀行業界鳥瞰図』の役割なのである。

トリグラフ・リサーチ 稿房主

(Vol.621)

預貸ギャップ増減要因分析(2014年9月版)— 地域銀行で漸く変色した「アベノミクスのリトマス試験紙」

【Quick Bird’s-eye View】
– 続いて『預貸ギャップ増減要因分析資料』を配信する。
– 2段目の「業態別預貸ギャップ」の前年同月比増加額グラフを見て欲しい。前号で既に報じたように、遂に「地域銀行の預貸ギャップが前年同月比縮小(減少)」に転じた。預金の前年同月比増加額は7兆3,000億円と、昨年後半の10兆円超程の勢いはないものの、依然として高水準である。預貸ギャップ縮小の主因は、着実に勢いを強めてきた「貸出増加」にある。今年度に入ってからは6ヶ月連続で7兆円超の増加となっており、その増加額は、リーマン・ショック後の「資金使途無き貸出増加期間」に匹敵する程の水準なのだ。
-「大手銀行」については見ての通りである。本年5月に、前年同月比6兆円強の水準にまで低下した預金増加額は、その後、再び拡大基調となっている。一方、昨年後半には、前年同月比8~9兆円程度水準で増加していた貸出金は、足許、2~3兆円程度の増加に留まっている。「長年見慣れてきた預貸ギャップ拡大パターン」の再現である。
– 「地方創生」というアベノミクスにおける最重要国策の観点からすると、「結構好ましい展開」と言い得るだろう。

まずは、お馴染みの預貸ギャップ増減要因分析図を以下に示す。

預貸ギャップ動向(2014年9月)-増減要因分析

今回も「特別(おまけ)資料」を付す事としよう。下記、リーマン・ショック後(2008年9月以降)を分析対象期間とした「地域銀行限定の預貸ギャップ増減要因分析図」である。「貸出増勢が着実(緑の棒グラフ)で、イイ感じの絵だなあ~」と思わず見とれてしまった。

預貸ギャップ増減要因分析(2014年9月)-地域銀行限定

前号(第596号)のQBEVで、「地域銀行の預貸ギャップが前年同月比で減少となるのは、2012年8月以来」と記したが、上記特別資料の赤い折れ線グラフで確認できるように、それは、所詮は2012年8月「単月」の出来事であった。それ以前に「継続的な預貸ギャップ縮小期間」が観測されるのは、2008年2月~2009年6月の17ヶ月間だ(厳密には、2009年5月は1,000億円増加なので、15ヶ月連続増加)。そう、ちょうどリーマン・ショックを挟んだ時期である。

この時期、地域銀行の預金の前年同期比増加額は3~4兆円と、足許の水準の半分程度であり、対して貸出金は、4~6兆円程度の増加ペースにあった。特に、2009年1月には、8兆7,000億円もの貸出金増加を記録している。金融市場の混乱に対応した企業の手元流動性確保の動きと急速に襲った景気後退(経済縮小)が引き起こした「有事の預貸ギャップ縮小」であったと、私は解釈している。同様の動きは「大手銀行」でも確認され、2008年10月~2009年5月の期間 8ヶ月連続で預貸ギャップが縮小したのだ。

このような「リーマン・ショック前後の有事」、そして「20012年8月の一過性」を経て観測された今回の「地域銀行の預貸ギャップ縮小」だが、持続性・継続性は期待できるのだろうか? 「正直、まだ何とも言えないなぁ~」というのが、私の現時点での印象である。貸出金については、上記の特別資料が示すように、着実な増勢を維持しているので突然の「息切れリスク」はあまり懸念していない。

むしろ気になるのは「預金」動向だ。この5ヵ月(本年5月以降)は、銀行全体としての前年同期比増加額が16~17兆円程度で安定的に推移する中で、大手銀行の預金増加額が拡大基調にあった。その結果、地域銀行の預金増加額が7兆円台にまで低下し、漸く実現した「預貸ギャップ縮小」なのだ。ただし、その縮小額は、残念ながら744億円に過ぎない。ここ数年は「年度第3四半期に預金の増勢は強まる」というパターンが顕著になっているので、やはり「預金」が鍵を握るように思える。

色々と書いてきたが、地方創生の大役を担うべき「地域銀行」が、貸出金の着実な増加を主因に「預貸ギャップ縮小」をとりあえず達成したのは、アベノミクス、そして、日銀 異次元金融緩和の成否(成果)という観点からは、明らかに好材料である。そう、地域銀行については「アベノミクスのリトマス試験紙が漸く変色」したのだ。

トリグラフ・リサーチ 稿房主

(Vol.597)

都道府県別預貸金統計(2014年9月版)【短期預貸金成長率】— アベノミクス導入後の預貸金の「東京一極集中」に改めて絶句!

【Quick Bird’s-eye View】
– 長期版に続いて「短期預貸金成長率」資料を更新・配信する。短期と言っても、第2次安倍政権が成立した2012年12月から本年9月までの21ヵ月が分析対象期間だ。
– 全国講演で用いてきた「2014年3月版」資料と比較すると、短期版では「貸出金増加率1位:宮崎県」「貸出金減少率1位(ワースト):京都府」、「総預金増加率1位:福島県」「総預金増加率最下位:高知県」という1位・最下位の顔ぶれは変わっていない。
– 最大のポイントは、「東京都」の預貸金増加率がそれぞれ、+12.7%、+5.8%と、全国合計ベースの平均 +6.5%、+4.6%を上回っており、アベノミクス導入後は、総預金を中心に「東京一極集中」が極めて鮮明である点だ。
– また、貸出増加率では「宮崎県」「沖縄県」「鹿児島県」など、「九州・沖縄地区」の県が上位に名を連ねている。九州・沖縄地区合算の貸出金増加率は+7.0%と高水準であり、2番目に増加率が高い「中国地区」の+6.3%を 0.7%ポイントも上回っている。貸出については引き続き、九州・沖縄地区が「熱い」と言えるだろう。

「短期版」のX軸・Y軸のスケールを眺めると、アベノミクス導入後わずか21ヵ月で「東京一極集中」だけでなく、「預貸金成長率の地域間格差」が極めて大きかった事が確認できる。9月の内閣改造後の最重要政策(国策)に「地方創生」が掲げられたわけだが、内閣改造前まではそれと「真逆の方向」に地域金融(或いは地域経済)の動向は、突き進んでいたと言えるだろう。

都道府県別預貸金統計(2014年9月版)-預貸金成長率【短期】①

都道府県別預貸金統計(2014年9月版)-預貸金成長率【短期】②

アベノミクス導入後の全国合計の預貸金増加額(上記グラフがベース)を計算してみた。総預金が39兆6,000億円、貸出金が19兆5,000億円である。これに対して「東京都単独」の増加額は、総預金 22兆4,000億円、貸出金 10兆1,000億円、東京都の全国合計に対する増加額構成比(貢献割合)は、それぞれ、56.5%、51.6%となる。

アベノミクス導入後、日本全国の銀行が増やした預金の57%、貸出の52%が東京に集中しているのか… ある程度の予想はしていたが、改めて9月末の実績を見ると「絶句」してしまう!

トリグラフ・リサーチ 稿房主

(Vol.568)