カテゴリー: 【旧銀行業界鳥瞰図】

「雨の八ヶ岳」も悪くない…

昨日の内に八ヶ岳オフィスに出社し、これから数日間は山籠もり作業だ。

年明けから相次いで公表されている11月、12月の銀行マクロ統計をアップデートしていたら「銀行アナリスト」としての心にちょっとした「さざ波」が立ってきた。マイナス金利政策導入以降、同じような形状を描いていた旧『銀行業界鳥瞰図』お馴染みのグラフが一斉に変化を示し始めてきたのだ。

まだ、アラートと言える程のモノではないが、銀行アナリスト稼業も丸30年目に突入しており「勘」のようなものが働き出すのだ。こういうザワザワ感が、振り返ってみると「重要な局面変化のシグナル」であったという事を何回も経験している。それにしても、ストックベースの貸出約定金利(総合)が、9月 0.955%⇒10月 0.955%⇒11月 0.954%と横這ってきたのは意外だった。こんなデータを見るのは2007年以来かな? それも、カードローンの伸びが一気に低下した局面なので、余計に面白い…

おっと、いけない。『稿房通信』では、銀行ネタは御法度だった。銀行ネタについては、復活に向けて準備最終局面を迎えている(と言っても、まだ1ヵ月以上は要すると思うが)『銀行業界鳥瞰図(頑張れ!日本の地域銀行)』のためにキープしておかなくちゃ駄目だった。新『銀行業界鳥瞰図』は、色々な意味で「限定」の多いビジネスWebサイトになるが、『稿房通信』で使っている WordPressではなく、weeblyで作成しているので、また違った雰囲気を楽しめると思う。

ここから本題⇒ 今朝は6時過ぎに起床。オフィス内の温湿度計を見たら。室温は21.6℃と快適だが、湿度はなんと10%。カラカラじゃないか。まずい、空気清浄機の加湿用水タンクが空っぽだったと慌てて給水。

オフィス内の温湿度計(netatomoではない普通のやつ)。さすがに湿度10%はマズいよな…

が、庭に出たら、本当に静かに小雨が降っていた。外気温は4.7℃と暖かいので、雪は相変わらずまったく無い。まっ、こんなしっとり感なら、雨の八ヶ岳も悪くないな…

オフィス敷地内に相変わらず雪はまったくない。本当に静かに雨が降っている。こんなシットリ感も悪くない。今日のBGMは、George Winstonの Forestで決まりだな。

そうだ、社主さまから、リースをお正月用から、これからのシーズン(真冬)用に付け替えておくよう指示があったんだ。と、八ヶ岳オフィス敷地内で拾った松ぼっくり等をベースとした社主さま手造りのリースをオフィスドアで掛け替える。

社主さまの指示で、オフィスドアのリースを交換。こっちがお正月用。弊社社主は、プロテニスプレイヤーであると同時に、リース作家であり、凄腕の屋根貼り職人だ。

で、こっちがこれからの季節(真冬)用。なんで?は禁句。「上司に絶対服従」が弊社の長き伝統である。

「ん? なんで前のがお正月用で、新しいのが真冬用なんだ?? よくわからないぞ。」などと疑問を抱くのは禁物である。弊社社是が『伊達と酔狂』である事を読者諸氏はご存じと思うが、コーポレートカルチャーの筆頭に来るのは『上司(社主さま)への絶対服従』なのだ。

ボヤキと【隣の金融機関】南都銀行 Web掲載のお知らせ

『TRI稿房通信』は、伊達と酔狂と貫く趣味情報(第2本業)配信の場と位置付けたため、基本的に銀行ネタは封印している。だが。銀行ネタを扱う「本業サイト」の方が、なかなか私の満足できる水準に達しないため公開に至っていない。

多忙過ぎてそこまで手が回らないので、外部業者に作成・管理を委託しようかと考えた事もあった(調べてみたら、費用は私がイメージしていたよりも全然安かった)。だが、やっぱりやめた。どうせ他人が作ったものなんかに満足できるはずがない。

結局、『稿房通信』だって独学を貫いてここまで運営してきたのだ。別に銀行ネタ(第1本業)のWebサイトがなくても、ビジネスには何の支障もない。だったら、自分が本当に満足できる出来映えとなるまで気長の作業を続ければ良いのだ。

かくして、トリグラフ・リサーチの新たなビジネスWebサイトの立ち上げプロジェクトは「サグラダ・ファミリア」と化しつつある。

旧『銀行業界鳥瞰図』で扱っていた銀行業界のマクロデータは、勿論、毎月更新を続けているし、金融機関向け講演の第1部「マクロ分析編」でレギュラー陣の入れ替えはあるものの、しっかりと活躍してくれている。これもな~んの問題もない。

唯一、対応に苦慮しているのが、ご存じ週刊「金融財政事情」掲載の【隣の金融機関(となきん)】である。私が執筆を担当したのは2014年1月27日号の「山陰合同銀行」から2017年7月24日号の「南都銀行」までの23行(社)。もう足掛け3年半以上も連載が続いている。

まさか、こんなに長い連載企画になるとはまったく予想していなかった(きんざいさんの編集部も同じじゃないかな?)。継続性の欠片もない私からすると、希有でそれなりに愛着のあるコンテンツなので無下には出来ない。それに、コンテンツ数23本というのは、【縄文土偶探訪記】Season 4に次ぐ水準なのだ。

そんなわけで、お洒落ではないのだが、【となきん】のみ、『TRI稿房通信』の軒下を借りて配信する事にした。ちゃんと目立たないように、Secondary menuの後の方にひっそりと配してある。

【隣の金融機関】南都銀行は、こちらをご覧下さい → http://triglav-research.com/?page_id=19153

エーイ、ついでだから、こちらにも ↓ 画像貼ってしまおう!

と、ここまで書いて気が付いた。おいおい、7月も今日で終わりかよ。時間が経つのは本当に早いなぁ…

月末恒例の「今年いくつの金融機関を講演・プレゼンで訪問した(ちなみに、同一金融機関の複数回訪問は1回とカウント)」をアップデートする事にした。6月末が62行(社)だったから、63、64、65….. えっ、保険会社含めたら79行(社)だよ。

昨年の76行(社)をもう上回ってしまった。多い金融機関になると今年になって4回は訪問しているので、実際の講演・プレゼン数は、これよりもはるかに多くなるのは言うまでもない。

講演で訪問する金融機関の数が増えるという事は、八ヶ岳オフィスに滞在できる日数が減る事を意味する。「もう今年は仕事するやめようか?」なんて悪魔の囁きが…

いや駄目だ! ガチの「ガバナンス構造改革」特別講演資料を既に作りかけているのだ。保険会社も含めた「ぬるま湯的金融機関間株式持ち合い」がコーポレートガバナンスの在り方を歪め、それが結果として、地域銀行の継続企業性が否定されるような市場評価(PBR 0.2~0.4倍程度の銀行がゴロゴロある)を許している。

そういう「甘えの構図」を個別金融機関毎のデータでしっかりと分析・披露・問題提起するという銀行アナリストとしての『使命』をしっかりと果たすまで、とりあえず今年は真面目にお仕事しよう!

それにしても、最近、『稿房通信』は、空港や東京駅のラウンジ、或いは、新幹線車中で書いて配信するのが当たり前になってしまったな。結局、今日もそうだ… ふぴ~ 疲れた…

コラボ企画:決算説明会への呟き(八十二銀行編)と縄文土偶探訪記(明治大学博物館編)

5月18日朝、充電期間を終えた私は、銀行決算説明会出席のために川崎自宅を発った。この日は、大手行と地域銀行を合わせて4行の説明会が開催される。「よし頑張って3行は出席するぞ!まずは、八十二銀行だ。」と、ハイ・テンションなスタートだった。

トリグラフ・リサーチ的には、長野県と山梨県は「ホーム・グラウンド」であり、両県で展開する地域銀行に対する「思い入れ」はとても強い。「圧倒的な資本の厚さ」に共通点があるのがこのエリアの特色なので、バランスシートが健全で、超低PBRなこの時期に、周辺地域の金融機関をどんどん買収して領土を拡大、金融機関経営を通じた「八ヶ岳縄文王国の再興」を願っている。が、現在の所、この夢は叶っていない。

八十二銀行の場合、4月28日に逸早く決算発表を終えていたので、GW前には一通りの分析作業が済んでいた。色々と確認したい点もあり、17年3月期決算における「地域1番手銀行決算のベンチマーク」的存在とするために説明会に出席した。

「短信で今期資金利益が100億強減る見込みとなってたけど? → ああやっぱり、アセットスワップ・オペレーションの入り繰りの影響ね! それにしても、アセット・スワップ説明資料、良く出来ているな…」「国内貸出業務の顧客別・貸出形態別の詳細な利回り推移データが欲しいな → おお、資料編に完璧なのが掲載されてるぞ!」「有価証券運用のトータル・リターン的な俯瞰図があれば助かるのだが。→ 外債切り出してドンピシャの資料があるじゃないか。」等々、正に「痒いところに手が届く」ほぼ完璧な出来映えである。「あぁ、長野県の県民性が滲み出る緻密で洗練された資料だな。」と改めて感心してしまった。

決算データだけではなく「日経 環境経営度調査 3年連続銀行業界1位」とか「オフィス使用済み用紙を再生できる PaperLabを導入」なんて、マニアの心を擽るネタもちゃんと盛り込んであるPaperLabは「諏訪の誇りEPSON」が世界で初めて商品化した「乾式オフィス製紙機」である。これによって、八十二銀行は、水を使用せずにオフィスで使った紙類から再生紙を作り出す事が出来るのだ。

そして最後に「バーゼルⅢ基準で自己資本比率20.03%」という資本の厚さに溜め息だ。この資本を「八ヶ岳縄文王国(かつて日本の中心は長野にあった)の復活」に使ってくれないかな…

こんな感じに、八十二銀行の説明会に出席しただけで「達成感」を味わってしまった私は、即座に、零細企業経営者としての重要な経営判断をした。「他の銀行の説明会に出席するのはヤーメた。これから土偶さん見に行こう!」
(以上、【決算説明会への呟き】

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(以下、【縄文土偶探訪記】

探訪博物館: 東京都 明治大学博物館
(http://www.city.chino.lg.jp/www/toppage/1444796190237/APM03000.html)
探訪日: 2017年5月18日
探訪目的: 遮光器土偶さん他

目指すは「明治大学博物館@お茶の水」である。未配信在庫状態であるが、私は、今年の4月13日、近畿巡業の際に「関西大学博物館」を訪れた。そこに、考古学系博物館を有する大学の案内資料が置いてあり、明治大学博物館の存在を知った。Webで検索し、数は少ないが土偶さん達が展示されている事を確認。@東京の仕事の際に空き時間が出来たら訪問しようと目論んでいたのである。決算説明会会場から東京駅までは徒歩で数分の距離だ。東京駅からJRでお茶の水駅まで移動すれば、30分も要せずに土偶さん達に対面できるだろう。

明治大学博物館は、駿河台キャンパス内のアカデミーコモンという立派なビルの地下にあった。アカデミーコモン前に着いたのは12時15分。広大なエントランスの右手に総合受付が有り、そこで土偶さん達が展示されている「常設展示室考古部門」の場所を確認し、直行した。

明治大学博物館があるアカデミーコモンという学内のビル。明治大学の施設って、こんなに立派だったっけ? 駿河台の一等地に凄い価値だなと感心。私が学んだ中央大学も、かつては駿河台が本拠地であったのに… 私はマムシ対策の血清が常備されていた「あの八王子キャンパス」しか知らないのだ。

常設展示室は地下2階、考古部門はその一番奥で、旧石器時代→縄文時代→弥生時代→古墳時代と見学できるようになっており、その他に「岩宿遺跡」「明大コレクション」という特別コーナーが設けられている。立派な施設で展示物も充実。ふと、高校時代の友人が考古学が好きで、明治大学の考古学専攻(文学部だったかな?)に進学した事を思い出した。「彼は考古学の道を歩んでるのだろうか?だとしたら羨ましいな…」なんて事が頭に浮かんだ。

今回の探訪目的は、博物館のWebに掲載されている『遮光器土偶』さんである。縄文展示コーナーですぐに発見。事前に、常設展示室は写真撮影が可能である事を確認済みなので、1分程眺めた後に写真撮影開始。

Web上に掲載されていた探訪目的の「遮光器土偶」さん。博物館の解説プレートで初めて、あの「しゃこちゃん」と同郷、「亀ヶ岡遺跡」の出土である事を知る。早く「しゃこちゃんの故郷を訪ねて」探訪記を配信しなくては…

Webではわからなかったが、この遮光器土偶さんが「しゃこちゃん」と同郷、「亀ヶ岡遺跡」出土である事を知る。亀ヶ岡遺跡出土の土偶さん達は、全国各地に出稼ぎに出て「青森縄文王国」の素晴らしさを伝道しているのだなと改めて感動。思わず「頑張ってるね~」と声を掛けてしまった。

遮光器土偶さんの隣には所謂「山形土偶」さんが展示されていた。このタイプの土偶で最も有名なのは、茨城県椎塚貝塚出土の土偶さんで「大阪歴史博物館」所蔵となっている。その土偶さんにお会いしたくて「大阪歴博」をこれまで2回訪れたのだが、残念ながら展示期間中ではなく、対面は叶っていない。

千葉「江原台遺跡」出土の山形土偶さん。明治大学博物館で、こんなに完成形に近い「山形土偶」に対面できるとは思わなかった。こういう「予期せぬ出会い」が【縄文土偶探訪記】の醍醐味である。

この明治大学の土偶さんは。これまで私が対面した「山形土偶」の中では、間違いなくトップクラスの存在感と愛らしさを有している。予期せぬ遭遇に喜びが込み上げた。

これら遮光器土偶さんと山形土偶さんが2トップ的な扱いなのだが、展示コーナー左上には、遮光器土偶を主に、土偶さん達のパーツがプレートの上に配してあった。数えてみたら全部で12個。土偶さん達の剽軽さや愛らしさが伝わってくるお洒落な展示スタイルだ。

小型の土偶さん達のパーツが、遮光器土偶中心に並べて展示されていた。博物館のセンスや思いは、こういった「小型パーツ」の展示方法に現れる。ここは、お洒落である!パーツ類の圧倒的迫力を体感したいなら「釈迦堂遺跡博物館」がベストだ。

縄文展示コーナーを中心に約20分程、考古部門を鑑賞。続いて、この博物館の特色のひとつでもある「刑事部門」に移動した。ここには、日本や諸外国の拷問・刑罰具が展示されているのだ。特に有名なのが、中世ヨーロッパで拷問具として用いたとされる『鉄の処女(Iron Maiden)』の複製品である。展示場所を探す必要はなく「ギロチン(断頭台)」と並べて堂々と展示されていた。

手前が「ギロチン」、奥が「鉄の処女(Iron Maiden)」の複製品だ。こういうのが好きな人(罪人はこの鉄の処女の内部の空洞に入れられ、扉を閉じられる。同時に扉の部分にある多くの棘に全身を刺される)も多いのだろうが、私は体が拒絶反応を示すので駄目だ。やっぱり、最強のパワーアイテムである「縄文土偶」さん達が大好きだ!

「あぁ、これは複製品と言えども近寄っては駄目だ。」私の場合、「逆パワースポット(グッズ)」に近付くと、体がアラートを発する。右の首筋から後頭部に掛けて痛みを感じて、それが時間の経過と共に酷くなる(冗談ではなく本当の話)。久し振りにこの兆候がハッキリと現れた。数年前の「網走監獄」博物館訪問以来のような気がする。

こういう時は「迅速果敢な撤退戦略」が肝要である。「刑事部門」はチラ見に留めて、地下1Fのミュージアムショップに向かった。事前調査で、かつては遮光器土偶をプリントしたマグカップを販売していた事を確認。まだ販売しているようなら迷わず2個(オフィスと自宅用)購入しようと決めていたのだが、限定販売だったようで、残念ながらもう売っていなかった。

こうして、滞在時間20分強で、明治大学博物館の探訪は終了。ちなみに、入館料は無料。都心の1等地にこれだけ充実した博物館を有する明治大学に感心してしまった。私は、計3つの大学・大学院(中央・一橋・筑波)で学んだが、はて、(考古学)博物館ってあったのかな? 早速、調べよう!

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【縄文土偶探訪記】


2枚のグラフに何を感じるか?

「2017年は『伊達と酔狂』の社是を守り、真面目に仕事に没頭するような事は厳に慎む。」という誓いを立てたのだが、相変わらず忙しい。今週の月曜と火曜は、今年7度目になる東北巡業をこなし、その後は「苦手な東京」でのお仕事にも真面目に対応した。先週なんて、東京での2日掛かりの人間ドックを含めると、1週間ずっと東京に出ていた。

私の講演(プレゼン)は、銀行を調査・分析して、主に地域銀行の経営層に旬な情報を提供するスタイルがメインである。だが、2月中旬頃から「地銀の話が聞きたい」という依頼が、様々な方面から舞い込むようになった。機関投資家、大手銀行、保険業界、プレス、業界団体等々である。地域銀行向けと違い、すべてが東京で対応できる依頼なので、隙間時間を見つけては引き受けている。

依頼先が多岐に亘るので、その都度資料をアレンジする暇などない。引き受ける条件として、地域金融機関経営層向けのプレゼン資料(βコース)と同じで構わないかと確認すると、「是非、そうして欲しい」といった感じの答が返ってくる。地域銀行を見つめる周囲の視線が熱くなっているのは確実である。

理由は何となくわかる。それは「地域銀行業界が色々な意味でうねりを打ち始めている」からだろう。ふくおかFG(親和銀行)と十八銀行の経営統合(合併)に対する公正取引委員会の統合審査の結果を待たずして、中京圏、近畿圏で始まった経営統合の動き。大手銀行による親密地域銀行株式の思い切った売却、金融庁が生命保険業界との意見交換会で「地銀との適正な関係」を求めたとの報道、等々である。まあ、かなり勘の鈍い人でも「大変動の予兆」みたいなのを感じるだろう。

そう言えば、昨日の某経済紙の朝刊1面も「金融庁、地銀に特別検査 まず3グループ -米金利上昇、外債で運用損」なんて地域銀行ネタだったな。「3グループってどこでしょう?」の類の照会が昨日だけで何件あった事か…あの記事のせいで、さらに忙しい1日となった。

「特別検査」なんて言葉を見て、2001年10月に金融庁が主要行向けに着手した「あの特別検査(大口債務者149先を調査)」を思い出してしまった。なんか「悪意」を感じる記事だなぁ...とても嫌な感じがした。

でも、今日の朝刊では「7面」扱い。案の定、フォローアップ記事では「特別検査」なんて陳腐な言葉は1カ所も用いられていなかった。その上で、具体的に「3行(グループ)」の名前が明示されたわけだが、「3グループとも2016年4~12月期のその他有価証券の評価損益はプラス」とか「予防的意味合いが大きい」なんて言葉が並んでいる。昨日の記事の辛辣なトーンは何だったんだ?

そもそも、外債やファンド(明示されていない場合は、差引計算で算定可能)の保有残高は、銀行単体ベースであれば「半期毎に残存期間別」に公表されている。加えて、IRミーティングを開催している銀行は、より詳細な情報を開示(例えば保有外債のデュレーション)しているので、公開情報ベースでもかなり「凝った分析」が可能である。まともなアナリストなら「はあ~、特別検査って何?」って思ったに違いない。

個人的には、一連の某経済紙の記事が、地域銀行の株価にどんな影響を及ぼすか(のみ)に注目していた。3行の名前が判明しなかった昨日は、まったく影響なし(上場地銀の単純平均上昇率は+0.44%、日経平均は+0.33%)。記事に名前が出た3行は、本日すべて上昇(+1.26%、+1.01%、+0.91%)、日経平均の上昇率は+1.48%だったので「今日も影響なし」と判断してOKだろう。ある意味『地銀株の底堅さ』を再確認できた2日間だった。

さて、今日の締め括りは、私が講演で用いている資料とその改良版を示す事にしよう。上段グラフが定番資料だ。リーマン・ショック直後(2008年9月末)から本年2月末までの、TOPIX(日本株)、JGBインデックス(日本国債)、REIT指数、ドル円レート、そして銀行株指数の月次終値ベースの推移を示したものだ。このグラフは、2008年9月末を100として描いている。

講演では、リーマン・ショック後、いかに銀行株の長期低迷が続いているか、或いは、昨年のマイナス金利政策導入後の銀行株の下落は、リーマン・ショックに匹敵する程のマグニチュードであった事を伝えるために用いている。

先週の事だが、プレゼンの依頼を受けた某投信会社のポートフォリオ・マネージャーがこのグラフをとても気に入ってくれた(ちなみにこの人は、銀行株というよりは「地銀株にかなりの強気」だった)。プレゼン後、下記、2つのリクエストが寄せられた。

①日本国債だけでなく、米国債の推移も加えて欲しい(こちらはデータを某社に依頼中で未完成。B社のTさん、いつもご協力いただき、本当にありがとう)
②対象期間はそのままで、2016年6月末(上場地銀株の平均PBRが0.39倍まで売り込まれた時)を100としたグラフが見たい。

上記②の依頼に応じて作成したのが、下段のグラフである。同じデータで描いても、基準日変えるだけでこんなにイメージが変わるんだ… 正直、新鮮だった。そして、この地銀株に強気なポートフォリオ・マネージャーさんが何を確認したかったのかが、わかるような気がした。

さて、読者の皆さんは、下の2枚のグラフから何を感じるだろうか?

まったく同じデータでグラフを作成しても、指数の基準日(=100)を変更しただけで、全然違ったイメージが伝わってくる。トリグラフ・リサーチ的には、Great rotationとは、「勝ち組が負け組に転じ、負け組が勝ち組になる事」と定義しようかと考えている。

トリグラフ・リサーチ
稿房主『銀行業界鳥瞰図』

Great rotation って言葉が気に掛かる ④ 有価証券売買動向アップデート《国債編》

今日は、東京での仕事を終え、午後7時過ぎに川崎自宅に戻った。自宅書斎デスクトップPCでOutlookを開いたら(稿房通信Webからのメールは、外出先のスマホ等では面倒なので受信しないようにしている)、今や、「少数派」となってしまった銀行(金融)系読者の方から、2通、同じような内容のメールが届いていた。要は、有価証券売買動向の「国債版」も見たいといった類の要望だ。

あまり気乗りはしないのだが、毎月アップデートしている資料で手間は掛からないので、一応、グラフを掲載する事とした。上段が「暦年版」、下段が「月次版」であるのは、これまでの資料と同じだが、「中期」「長期」「超長期」という区分を設けている点が読者に対するサービス精神の表れであるとご理解いただきたい。

日銀が国債を吸い上げてしまうので、国債売買が細っていくのは当たり前なのだろうが、さすがに、グラフ右の売買額の推移を見ると、ちょっと衝撃を受ける。総売買額は、2016年は70.3兆円、2012年の425.2兆円の6分の1にも満たないのだ…

こちらは「月次統計版」。2015年以降の中段売買額推移グラフを見ていると、ロウソクがどんどん短くなっていくイメージが頭に浮かぶ。JGB market is a candle flickering in the BOJ wind.

対象範囲は、都市銀行等(都市銀行+旧長信銀)、地域銀行(地方銀行+第二地銀)で作成しており、信託銀行は含めていない。ちなみに、この資料は、JPXではなく、日本証券業協会(JSDA)の統計で作成している。

旧『銀行業界鳥瞰図』で何回か書いているが、私は、基本「Equity(株)畑」のビジネスを歩んできたので、「Fixed-income(債券)」系の話になると、正直、苦手である。あまり深い分析をする気はしない(出来ない)し、お洒落なコメントも書けないので、本当に「グラフのみの掲載」に留める。

この資料をどう読み込むかについては、読者諸氏に委ねま~す。

トリグラフ・リサーチ 稿房主
『銀行業界鳥瞰図』

Great rotation って言葉が気に掛かる ③ 有価証券売買動向アップデート《REIT編》

今日は、REIT(不動産投資信託証券編)。グラフは、上段が「暦年統計」、下段が「月次統計」。集計対象となった銀行の範囲等は、前回配信の「ETF版」と同じ。細かい解説は省略。

REITの売買額は2年連続で大きく増加。7年連続の買越となった。

2013年から2015年に掛けては、月次では「買越」がほとんどだったが、2016年以降は「売越」月も増えつつある。

グラフが示すように、REITの売買代金は、2015年、2016年と2年連続で増加。人気離散気味のETF(除く日銀買入だが…)とは対照的に活発な売買が続いている。

純売買額は、2010年より7年連続買越。但し、2016年の買越額は621億円であり、2013年 1,769億円 → 2014年 2,265億円 → 2015年 2,196億円と比較すると縮小。

REITについても、JPXは「投資主情報調査」を公表している。最新版(2016年8月末時点)によると、保有金額は、都銀・地銀等 7,807億円、信託銀行 5兆192億円であり、これら銀行の保有分の内、投資信託の保有額が4兆871億円、年金信託(企業年金)が1,034億円だ。

投資信託による保有が圧倒的に大きいのがREITの特色であり、ゆえに、投資主体別売買動向(銀行全体)の数値と銀行プロバー分の売買との間には大きな乖離があると考えられる(=この資料は、銀行の有価証券運用の動向を掴む上ではあまり有用ではない)。

ちなみに昨年8月末の日銀によるREIT保有額(信託財産不動産投資信託)は、3,307億円、最新統計(2月10日)は 3,656億円だ。

2月10日時点の日銀の保有株式(金銭の信託:信託財産株式)1兆2,090億円、ETF(信託財産指数連動型上場投資信託)12兆93億円と比較すると、まだ保有額的には小さな存在である。なお、国債保有額は 418兆5,608億円だ。しかしまあ、よくここまで国債を積み上げた(買い上げた)ものだと感心する。

REITについては、都銀と地銀で合わせて1兆円強程度の保有かなとイメージしていたので、7,807億円という数字は予想よりもかなり少ない。しかも、2016年2月統計(7,767億円)から40億円しか増えていないのが意外だった。私募REITの方に資金が流れているのかな?

また、7,807億円の用途別指数内訳は、オフィス指数 3,334億円、住宅指数 1,437億円、商業・物流等指数 3,036億円だ。これも、オフィス指数が半分位を占めるのだろうと考えていたので、ちょっと予想外だ。

正直、どうもピンとこない数字が並ぶ。要は、私はREITに関しては、土地勘(鑑)が無いという事だろう。

トリグラフ・リサーチ株式会社
【銀行業界鳥瞰図】

Great rotation って言葉が気に掛かる ② 有価証券売買動向アップデート《ETF編》

今日はETF(上場投資信託)の売買動向をアップデートする。いきなりグラフを示す事としよう。上段が「暦年統計」、下段が「月次統計」だ。資料から伝わってくる第1印象というものは極めて重要であり、私は上段のグラフからは「失速」「急減」、下段からは「先細り」という言葉が頭に浮かんだ。

「銀行」によるETF売買額は2014年をピークに2年連続大きく減少。2016年は1兆円を割り込み、2013年の水準をも下回った。そして、暦年では3年連続の売越である。

月次ベースの売買額は「先細り」状態だが、昨年12月と本年1月はちょっと盛り返した。12月に大きく売越、1月に買越という動きで、年内に一旦、利食いの動きがあったのだと思う。

この資料で注意を要するのが、昨日の「現物株式」売買動向の統計対象となる銀行が「除く信託」であったのに対して、今日の「ETF」と明日に予定する「J-REIT」については「含む信託」である点だ。本来は同じ対象範囲で資料作成したいのだが、JPXの統計公表スタイルが異なっているのだから仕方ない。

「含む信託」なので、信託銀行のプロパー売買分に加え、公的年金、年金信託(企業年金)、投資信託の売買分も「銀行」に含まれる事になる。要は、銀行分析を生業とする立場からは「曖昧な(グレーな)資料」なので、講演資料として用いる事はない。単なる参考資料である。

でもまあ、「信託を含む銀行」ベースでも、①ETF売買金額が、2014年をピークに2年連続で大きく減少し、2016年は1兆円割れになった ②2014年から3年連続で売越 である、等の情報を頭の片隅に留めておいて損は無いだろう。

なお、以上はあくまでも売買動向(フロー)である。JPXは、ストック(保有額)情報については「ETF受益者情報調査」という調査レポートを公表。最新版は、2016年7月版だ。

参考までに、2016年7月末のETF保有純資産額(NAV)を示すと「都銀・地銀等」が1兆8,269億円、信託銀行が9兆6,830億円で、信託銀行が圧倒的に大きい。これら銀行保有分の内、投資信託保有分は174億円、年金信託が107億円に留まっている。

残りは何だ。ハテっ?、公的年金がそんなに大量にETFを保有していたっけ? と不思議に思った。それに、信託銀行保有のNAVは 1年で8,604億円も増えており、NAVの残高、増加額共に、フロー情報と整合性がまったくとれない。

53秒考えて気が付いた。「そうか、日本銀行様がETFをご購入になっていらっしゃった」からだ。ちぇっ、面倒だが、日本銀行様の信託財産ETFの額と突き合わせしなければ…確か「営業毎旬」だったな。2016年7月残高は、8兆7,236億円。ああやっぱり… これでストック情報の謎は解けたな。

思い出したぞ。日銀(様はもう削除)のETF買入は、投資部門別売買動向(フロー)統計では、委託注文ではなく、証券会社の自己売買の方に紛れ込んでいるんだった。これで、フローとストック情報のチグハグ感も辻褄が合うぞ!

ところで、日銀の直近のETF保有額は?? 最新は2月10日で、なんと12兆93億円。凄いな。絶句… なんて感じに数字を楽しみながら、その場で覚えてしまうのがアナリストの嗜みである。

①信託銀行のETF売買動向に日銀分は含まれていない ②投資信託と年金信託(企業年金)を合わせてもETF保有額は300億円にも満たない(但し、公的年金保有分は不明)、等を勘案すると含む信託ベース」のETF売買額は、銀行プロパー分がその多くを占めていると解釈しても問題はないだろうしたがって、上記2枚のグラフは「グレーではあるがそれなりに使える資料」と言える。

当レポートは、「16年7月末の都銀・地銀等のETF保有額は、1兆8,000億円強(1年で約1,600億円減少)に過ぎず、日銀の2割程度。ETF売買額は、2015年以降2年連続で大きく落ち込み、売越基調が続いている(=人気離散)」とのメッセージで締め括るのが妥当と考える。

ではどうして、銀行のETF離れが加速しているのか? 私には「私募投信(シボトウ)に喰われているから」としか思い浮かばない。銀行にとって、金融商品の「会計処理」の違いは、依然として重要なマターなのだろう。

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【銀行業界鳥瞰図】

Great rotation って言葉が気に掛かる ① 有価証券売買動向アップデート《現物株式編》

経済誌とかを読んでいると、昨年12月頃から、どうも心に引っ掛かる(琴線に触れる)2つの(英語の)言葉がある。ひとつが、Unusual uncertainty(従来とはまったく異なった不確実性)で、これからの世界をこんなに的確、かつ、お洒落に表現する言葉は他に無いように思う。

もうひとつが、Great rotation(グローバルマネーの安全資産からリスク資産への劇的資金移動)だ。後者は、2013年後半から2014年に掛けて頻繁に見聞きした言葉だが、当時は「ふんっ」て感じで鼻で笑っていた。「少なくとも、我が国では金利はまだまだ下がるだろうし、日経平均も、もう16,000円超えた(2013年末は16,291円)しなぁ。どうもピンとこないや…」という印象だったのだ。

だが、昨年末から、Great rotationって文字を見ると、何故か、胸がザワつくようになってきた。私は、エコノミストでもストラテジストでもないので、このザワザワ感の背景をスッキリと説明する義務も責任も能力もない(その気も無い)。でも、もし、Great rotationが本当に起こったら、銀行の有価証券運用の在り方(勿論、業績にも)に大きな影響を及ぼすのは確実である。

そんなわけで、1月の全国講演では、有価証券運用に係るパートで、意図的に(そしてサラッと)この言葉を使ってきた。同時に、有価証券運用に係るデータをマクロベース、個別行ベース共に、ちょっと先回りして再整理・拡充しておこうと判断。年初から隙間時間を使って作業を進めてきた。

そして、今朝、ふと気が付いた。稿房通信で有価証券関連のネタを扱わなくなってから、かなりの時間が経過しているではないか(確認してないが、1年以上かな?)。この間も、旧『銀行業界鳥瞰図』の定番資料は、毎月しっかりとアップデートしてきた。手間は殆ど要しないので、公表されたばかりの1月統計と暦年統計を組み合わせる形で、銀行の有価証券売買動向(フロー)をまとめておこう!

まずは「現物株式」。上段に「暦年統計(過去14年間)」、下段に「月次統計(過去36ヵ月)」の定番グラフを配した(土偶ファンの皆さん、無粋な資料でゴメンナサイ!)。面倒なので細かい解説は省略。

暦年ベースでは、現物株式は10年連続で売越。売越額は5,000億円弱とかなりの高水準だ。あまり目立たないが、2016年の買い金額も7,000億円弱とかなりの水準。暦年買越となった2006年に次ぐ額だ。

月次では、昨年11月の大幅売越(1,600億円強)が目立つ。この月は、保有株式取得機構の特別勘定買取額も254億円とかなりの水準だった。両方合わせて約1,900億円弱の現物株売却となった。

銀行(除く信託)は、現物株式に関しては「10年連続の売越」だ。2016年の売越額は約5,000億円と、2000年代前半の「政策保有株式大圧縮」時代には及ばないものの、かなりの高水準。国策「ガバナンス構造改革」の下、馴れ合い(ぬるま湯)の株式持ち合い解消にしっかりと取り組んだという事だろう。これは、Great rotation 云々とは、別次元の話なので、素直に評価すべきである。さて、ETFやJ-REITはどうかな? 国債は放っておいてもイイかな。結果は見えてるし…

トリグラフ・リサーチ 稿房主
『銀行業界鳥瞰図』

私募投信(シボトウ) 純資産額75兆円、ファンド本数5,000本突破が視野に入った!

2013年4月の日本銀行による異次元金融緩和策導入後、銀行業界で最も劇的に増えた(伸びた)のは、日銀当座預金超過準備額(ブタ積みさん)である。金融業界の関係者100名に聞いたら、おそらく98~99名は同じように答えるだろう(残りの1~2名は天の邪鬼だ)。

では2番目は何か? 私は躊躇なく「私募投信(シボトウ)」と元気に叫ぶ。この回答に対する賛同者は100名中61~62名はいるんじゃないかと思う。そのシボトウに係る2017年1月の統計が、昨日(13日)投資信託協会から公表された。

弊社講演では、リーマン・ショック後の月次設定・解約額の推移を定番資料として用いているが、趣味の内のひとつと化しつつある「銀行業界マクロデータの月次更新作業から産み出される顔ぶれ」は、1年半程前から下記の3枚のグラフに組み換えている。「稿房通信」では使った事がないような気がするので、よい機会だからお披露目しよう!

1年半程前から、私募投信関連資料の月次データ更新は上記3枚のグラフで構成している。旧『銀行業界鳥瞰図』では、この組み合わせの資料を用いた事はなかったような気がするのだが… 銀行ネタを封印してから、かなりの期間が経過したので、よく覚えていないなぁ~

本年1月の私募投信の純資産残高は 74兆7,959億円、前年同月比で22.1%も増加した(上段グラフ)。

設定額は 1兆9,910億円と昨年8月以来の2兆円割れ、解約額も1兆1,913億円と2ヶ月連続の大幅減となった。この数値だけみると「私募投信のトレーディング的運用」がちょっと勢いを失いつつあるかのように感じるかもしれない… が、中段グラフを改めて見て欲しい。

「2015年、2016年共に、1月は設定・解約共に低調」であったのだ。どうも銀行さんの決算の遣り繰り上、ちょっと一息つく(様子見する)のが1月という位置付けになりつつあるのかもしれない。

この1年程、私が、純資産額や設定・解約額並みに重視しているのがファンド本数である(下段グラフ)。1月末のファンド本数は 4,876本、前年同月比890本(+22%)も増えているのだ。

ファンド1本当たりの平均純資産額は153億円と、こちらの方はこの1年半程は、ほぼ横ばい状態だ。運用難に苦しむ金融機関の要請に応じて、投資銀行やアセマネが、次から次へとファンドを立ち上げているという構図がデータから浮かび上がる(2015年については、ファンド・ラップ市場の急拡大が、シボトウの増殖に拍車を掛けた事も忘れてはならない)

異次元金融緩和策導入直前であった2013年3月末の純資産残高は 34兆9,260億円、ファンド本数は 2,773本だったので、1月末までの増加率は、それぞれ、114%、76%となる。これを「高成長ビジネス」と呼んでも否定する人はいないだろう。

個人的には、年度内に、純資産額 75兆円、ファンド本数 5,000本を突破する可能性はかなり高いと見ている。いや~、凄い時代である…

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【銀行業界鳥瞰図】
※ 銀行ネタで書くのは本当に楽だ(瞬間芸)。易きに流れつつある自分を戒めねばならない!

国内銀行 ストックベース貸出約定金利が遂に1%割れ

2月10日、日本銀行が、2016年12月の「貸出約定平均金利」統計を公表した。この統計において、国内銀行のストックベース貸出約定金利(総合)が 0.998%まで低下し、史上初の1%割れとなった。「遂に、1%割れか…」 さすがに感慨深いものがあるので、久し振り(8ヵ月振り)に「稿房通信」で銀行ネタを扱う事とした。

まずは、業態別の新規(赤線)とストックベース(青線)の貸出約定金利の過去5年間の推移を示そう。グラフ上から「国内銀行」「都市銀行」「地方銀行」「第二地銀」の順である。国内銀行で見た場合、12月の新規貸出約定金利はストックを0.3%弱(▲0.298%)も下回っているので、当然ながら、ストック貸出約定金利の低下はまだまだ続く。1%割れは「通過点」に過ぎないのだ。

最下段のストックベース貸出約定金利(総合)の業態別前年同月比変化率グラフは、最近筆者が好んで用いているものだ。旧銀行業界鳥瞰図の頃とは、グラフの構成を変えている!

ちなみに、日本銀行が月次ベースで貸出約定金利統計を初めて公表したのは、1992年4月であり、当時のストック貸出金利(旧基準総合)は 6.363%であった。正に隔世の感がある。

業態別では、都市銀行の「新規-ストック差」が▲0.377%と突出して大きい。これに対して、地銀は▲0.075%、第二地銀は▲0.106%に留まっており、マイナス金利政策導入後に一気に拡大した「新規ーストック差」は縮小しつつある。地域銀行2業態については、貸出約定金利の低下ペースにやや歯止めが掛かってきたと言えるだろう。

業態間の差を端的に示すのが、最下段のグラフである。これは、ストックベースの貸出約定金利の前年同月比変化率(低下率)の推移を示したものだ。都市銀行の昨年12月の低下率は10.8%とさらに悪化したが、地方銀行、第二地銀は共に9.3%と若干ではあるが低下率が縮小している(依然として、高水準の低下率である事に変わりはないが…)。

最下段のグラフで改めて実感するのは、マイナス金利政策が銀行の貸出約定金利に与えた影響(爪痕)の深刻さである。政策導入前には前年同月比6~7%程度の低下率で安定していたのが、政策導入後に、一気に下に向かっていった(=低下率が拡大)事が確認できる。

なお、貸出約定金利統計の公表に先立って、2月8日には本年1月の「貸出・預金動向速報」が公表された。1月の平残貸出増加率は、銀行全体が+2.6%、都銀等 +1.7%、地銀 +3.5%、第二地銀 +3.1%であった。銀行全体の伸び率は2ヶ月連続で+2.6%であり、貸出増加の勢いが増した手応えはない。

「貸出は2.6%増えたが、貸出約定金利は10.1%低下した」というのが、我が国銀行業界の昨年12月の状況であり、業績的には「貸出増加効果は焼け石に水」と言っても過言ではないだろう。

トリグラフ・リサーチ 稿房主
【銀行業界鳥瞰図】

2年ぶりの決算説明会出席 『めぶきFG』の説明会がとっても良かった!

今度の金曜日(27日)、地銀の東京支店長&事務所長さん向けのセミナーが予定されている。この時期の講演となると、発表になったばかりの2016年3月期の決算内容を可能な限り反映した内容とせねばならない。まあ、銀行アナリストの「矜持」である。

そんなわけで、土曜日(21日)の朝6時過ぎに川崎自宅を発ち、八ヶ岳オフィスに出社。4日間の集中山籠もりで決算分析作業に取り組む事とした。オフィス周辺は正に「新緑の色増す候」である。本来ならば、ウッドデッキのロッキングチェアに座って、ノンビリと森林浴を楽しみたいところなのだが、そんな欲求をグッと堪えて、お仕事三昧の週末を過ごした。

八ヶ岳オフィスの南西方向に広がる庭も芝生が芽を出し、グリーンのカーペット化しつつある。白樺、ブナ、唐松、栗の木等々が、一斉に青葉を茂らせ、オフィスの敷地は、正に「新緑の色増す候」である。

八ヶ岳オフィスの南西方向に広がる庭も、芝生が芽を出し、グリーンのカーペット化しつつある。白樺、ブナ、唐松、栗の木等々が、一斉に青葉を茂らせ、オフィスの敷地は、正に「新緑の色増す候」である。

八ヶ岳オフィスに出社する前、先週の後半には、銀行の決算説明会に数行出席した。説明会出席は、実に2年ぶりだ。IR会社が、面倒な事を言うので、もう出席しないと決めていたのだが、①マイナス金利政策の影響について、私の試算が正しいか? ②説明会で FinTechに言及(或いは、資料に掲載)する銀行がどれ位あるか? 等について、ちょっと確認してみたくなった。そこで、銀行さんから、直接、説明会の案内をお送りいただいた先に限定して、時間が許す限り出席しようと決めた。大いなる「心境の変化」である。

20日の午後は、「めぶきフィナンシャルグループ(常陽銀行と足利銀行)」の説明会に出席。トップマネジメントの信念や熱い想いが伝わってくる本当に良い説明会だった。終わった後に、スッキリ感(爽快感)があって、忙しい中、東京まで出た甲斐があった。

マイナス金利政策の導入により、地域銀行経営は「破断界を超えた」というのが、私の基本認識だ。もう従来の延長線上に過ぎない経営戦略では対応できないような世界に足を踏み込んでしまったと考えている。今後2~3年は、ひたすら「底無し沼の疲弊戦」を続けるしかなく、短期的に有効かつ決定的な対応策などがあったら、むしろ「嘘臭い」。

もっと長い目線で、Breakthroughを志向すべき(せざるを得ない)状況に、地域銀行は追い込まれたのであり、個人的には「経営統合による新たな多角化の利益・規模の利益の追求」と「FinTechを代表とするオープンイノベーションの活用による業務革新」が2本柱と確信している。もうひとつ大切なのが「トップマネジメントの資質」であり、やっぱり「強く、信念を持った(軸のブレない)経営者の時代」だなと思う。

足許の決算の細々とした数値や、今期の業績見通しなんて、私にとってはどうでもイイ話で、要は、Breakthrough的経営のポテンシャル(ネタ)の有無と、その芽を育て上げる強い経営者の存在を確認する事こそが重要なのだ。そして「めぶきFG」の説明会は、正に「大満足」な内容だった!

決算説明会でも改めて配布されていたが、4月25日に公表された「経営統合に関する最終合意等について(http://www.joyobank.co.jp/news/pdf/20160425_t.pdf)」の資料の作り込みがとても良い。中でも私が評価しているのが「シナジー施策の概要」と題する資料である。横軸に「顧客セグメント」、縦軸に「経営上の重要テーマ(分野)」を配し、全36項目もの「シナジー施策」が列挙されている。一見すると総花的なようにも思えるのだが、実は、これこそが、常陽銀行、足利銀行両行が「経営統合というリスク・テイク」を行う事によって手に入れる事が出来る「経営戦略上の新たな選択肢」なのである。

今後、持株会社に対する規制緩和の具体的方向性やオープンイノベーション活用の在り方等を見据えながら、これらの施策に濃淡を付けて行くものと個人的には解釈している。

この資料に限らず、「めぶきFG」の進むべき海図を様々な視点から描いたものが「最終合意等」には盛り込まれており、真面目な議論の結果作り上げた「濃い資料」だなと改めて感心した。

大嫌いな東京で決算説明会に出るのも、まあ、悪くはないな… あと何行、出席できるかな?

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『銀行業界鳥瞰図』番外編

破断界を超えるって、こんな感じなのだろうか?

講演・セミナー以外に、勉強会、スモールミーティング等々を合わせると、昨年は 200件近い「講演活動(話す仕事)」をこなした。ほとんどが、データをギッシリと詰め込んだ80ページ位のプレゼン資料を使って、私が捲し立てるスタイルである。

「器が小さく口下手」なので、基本的に、パネルディスカッションスタイルは引き受けない。この5年程で例外は、金融財政事情研究会主催の2013年夏のトップマネジメント・セミナー(http://triglav-research.com/?page_id=9243)のみであり、この時は、パネルディスカッションのモデレーター役だったのでお引き受けした。

実は、先週の金曜日(5日)、この「稀少事例」がもうひとつ増えた。某大手銀行が主催する地域銀行向けセミナーでパネリストの役を仰せつかったのである。テーマが「国際業務を中心とした成長戦略」とユニーク、かつ「旬」であり、もうひとりのパネリストが、セミナー主催銀行で銀行アナリスト業務を担当している優秀な方だったのが、お引き受けした主因である。私の言葉足らずの部分や問題発言を、この方に臨機応変にカバーしてもらえるであろうとの「安心感」が、慣れないパネルディスカッションに向けて、背中をド~ンと押してくれたのだ。

午後1時から午後6時迄、濃密な内容のスケジュールが組まれていて、フル参加した私にはとても勉強になった。「外貨ALM」に係るセッションでは、参加した地域銀行の皆さんから、熱くて濃い質問が続出。このテーマが、ホット・イシューである事を再認識した次第である。主催銀行が「地域銀行を良きパートナー」と捉えている事が、セミナーの随所に現れていて、心地良い、本当に良いセミナーだったと思う。

だが、ちょっと困った事が… セミナー最後の懇親会の場で、地域銀行出席者のおひとりから、「大久保さん、今日、プロジェクターだけに映した『5つの重要メッセージ』ってやつ、メモが間に合わなかった部分があるので、Webにアップしておいてよ!」との依頼を受けたのだ。「は~い」と気楽に応じてしまったのだが、あとになって気が付いた。「そうか、稿房通信は、銀行ネタ封印中だし、ビジネス用HP開設は、まだまだ時間を要しそうだ。どうしよう…」と2秒程、熟考した後、「まっ、イイか、どうせ自分の会社だし… 稿房通信にアップしておこう!」という事に決めた。下掲がご依頼いただいた資料である。

5つのメッセージ

 

今回のセミナーの内容を鑑みて、「海外業務」を念頭に置いて作成したが、この部分を「新規業務」や「今後に期待される成長業務」、例えば『FinTech』と置き換えていただいてもよいだろう。

内容的には、これまでの全国講演で、幾度となく用いてきたフレーズがほとんどである。特に2番目の『商業銀行業務の成長の源泉は…』については、今回のセミナーの前に、果たしていつ頃から使ってきたフレーズであるかを確認してみた。結果はなんと「1992年のプレゼン資料」まで遡る事が出来た。25年間も同じ主張を繰り返している自身のブレの無さ(器の小ささ)は、それなりに見事である。

最近の講演で好んで使い始めたのが、4番目の『RICAP』で、勿論、これは「RIZAP」に引っかけたものだ。「本当に大切と思われる(信じた)業務は、いつまでも3メガさん等頼り(ぶら下がり)では実を結びませんよ。」とのメッセージでもある。地域銀行には、『自分の頭で考えて、良いパートナーを選び、一緒に前に進んでいく時代』が到来しつつあると確信しているので、わざわざ使っている。

しかしまあ、今回のセミナーは、日銀によるマイナス金利政策導入から1週間、正に「ドンピシャ」のタイミングでの開催になったものだと感心する。懇親会の場では、「来年度以降の収益計画は白紙の状態から再構築」「従来の延長線上にある経営の舵取りでは、最早、銀行経営は成り立たない」等、地域銀行出席者の危機感が滲み出た言葉を数多く耳にした。

なんとなく、『破断界を超える』って、こんな状況を指すのだろうと思えた。

トリグラフ・リサーチ 稿房主

【例外的に旧『銀行業界鳥瞰図』扱い】

『銀行業界鳥瞰図』 無料配信試行版 VOL.5— 私募投信関連統計(2015年11月版)

『TRI稿房通信』における新装『銀行業界鳥瞰図』の無料試行配信は、数本(5~7本)と考えていたので、当レポートを含めても残り2~3本である。レポートのスタイルや内容については、概要を理解いただけたと思う。銀行業界のマクロ動向をレポートしてきた旧『銀行業界鳥瞰図』のコンテンツを再構成、新たな資料や旬な情報に関するフラッシュ・レポート等を含めた上で、月15本程度(年間180本)の配信を計画している。

今日は、私募投信に関連した資料を更新・配信する。新装『銀行業界鳥瞰図』では、投信関連の資料は、前回配信した「全体版(http://triglav-research.com/?p=14952)」と、この「私募投特化版」の2本立てとする予定だ。新装版では「投信会社別ランキング表」を加えた点に、旧版との最大の違いがある。



『銀行業界鳥瞰図』試行版-Vol.5

私募投と言えば、ちょっと面白いエピソードがある。これも、書いた本人が忘れていたのだが、旧『銀行業界鳥瞰図』で「私募投で 銀行決算 メタボかな」と川柳らしきものを記した事があったらしい。これについて、先日、東京での情報収集活動の際に、「あのコメントは最高だったね!」と誉められた。調べてみたら、2014年2月7日号で確かに書いていた(http://triglav-research.com/?p=6324)。

ナルホド、「ドーピング疑惑」なんてストレートに書くよりも、「メタボ」の方が微笑ましくてお洒落かもしれない…

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『銀行業界鳥瞰図』無料配信試行版 Vol.5

『銀行業界鳥瞰図』 無料配信試行版 VOL.4— 投資信託 純資産関連統計(2015年11月版)

ここ10日間程は、土曜、日曜関係なしに、決算分析の結果をお洒落な資料にまとめる作業に没頭してきた。それに、WordPressの復旧作業も重なり、すっかり疲れて、朝から仕事をする気にまったくならない。よーし、今日は、資料整理等、「雑務対応Day」だと決めて、空を眺めたら、八ヶ岳特有の「雲ひとつ無い青空」が広がっていた。こうなると、もう駄目だ。

財産区林の木々の合間から、八ヶ岳本宅のウッドデッキを照らす朝陽。昨日は、午後から雪が本降りとなったが、積雪量は初雪程ではなかった。敷地内の雪は、午後には7割方解けてしまった。今年は、どこに行っても、地元の方から「異常な(異様な)暖冬」という言葉を耳にする。

財産区林の木々の合間から、八ヶ岳本宅のウッドデッキを照らす朝陽。昨日は、午後から雪が本降りとなったが、積雪量は初雪程ではなかった。敷地内の雪は、午後には7割方解けてしまった。今年は、どこに行っても、地元の方から「異常な(異様な)暖冬」という言葉を耳にする。

これまで書いた事はなかったが、トリグラフ・リサーチ流ダイエットには3本の柱がある。第1の柱が「糖質制限」、第2の柱が「Walking」、そして第3の柱が「温泉」である。ダイエット開始時には、第1と第2の柱だけで取り組んでいたのだが、8月の下旬からは、第3の柱を加え、これが絶大な効果を発した。

八ヶ岳オフィス滞在中は、車で3~4分程の距離にある「鹿の湯(http://happoen.jp/)」に毎日通っている(というか浸かっている)。夏場だったら2~3分の場所なのだが、冬になると、鹿が頻繁に鉢巻道路を横切るので、怖くてスピードが出せないのだ。温泉に行く時間は、会社代表の特権で、正に「気分次第」。1日の仕事の目標が達成できた日には、午後4時位から鹿の湯に浸かりに行く(結構、そんな日が多い)。

この「鹿の湯」さん、今週の月曜日から館内機械整備のため休館となっていた。そのため、この4日間は、オフィス周辺に散在する温泉をハシゴして、温泉ダイエットに真面目に取り組んできた。「そう言えば、今日から再開だったかな?」と気が付き、「決~めた!朝風呂しよう。」と支度を整えて、10時45分に、D4でオフィスを発った。が、私の勘違い。今日まで休館だった。

仕方ないので、鹿の湯のすぐ近くにある「富士見高原スキー場(http://fujimikogen-ski.jp/)」の様子を見学に行く事にした。異例の暖冬の中、長野県下のスキー場は雪不足で苦しむとの報道が相次いでいるが、幸い、昨日、今年2度目の本格的な積雪があった。「富士見のスキー場はどうだろう?」と興味半分で向かう。

富士見高原スキー場の12月18日午前11前の状況。人工降雪機が雪を吹き出しているのが確認できる。23日のオープン予定日に向けて、順調に作業が進む事を心より願う。スキー場とゴルフ場が、オフィスから車で3~4分の距離にあるのは、一般的には「幸せ」な事なのだろうが、残念ながら、私はどちらも嗜まない。

富士見高原スキー場の12月18日午前11前の状況。人工降雪機が雪を吹き出しているのが確認できる。23日のオープン予定日に向けて、順調に作業が進む事を心より願う。スキー場とゴルフ場が、オフィスから車で3~4分の距離にあるのは、一般的には「幸せ」な事なのだろうが、残念ながら、私はどちらも嗜まない。

結果は、う~ん… 人工降雪機をフル稼働させているようだが、開業にはまだちょっと時間を要するだろう。本来は、明日(19日)が、オープン予定日だったらしいのだが、HPをチェックしたら23日に延期されていた。「23日に向けて、頑張れ~。私はスキーしないけど」とエールを送り、富士見高原リゾートを後にした。

さすがに「朝風呂気分」は萎えたので、富士見の町で食料の買い出しをする事に決めた。それにしても爽快な青空だ。そうだ、お気に入りのドライブコースを巡ってからオフィスに戻ろう! 途中、写真撮影の定番スポットに数カ所立ち寄り、いつものように、八ヶ岳、南アルプス、富士山等々を撮影する。昨日の雪のためか、今日は八ヶ岳が特に美しい!暖冬とは言え、この地には、本格的な冬が到来しつつある事を再認識した。

雪に覆われた八ヶ岳連峰には神々しさが漂う。今日は、空気が澄み切っているためか、特に「迫力」のようなものが感じられる!

雪に覆われた八ヶ岳連峰には神々しさが漂う。今日は、空気が澄み切っているためか、特に「迫力」のようなものが感じられる!

前の写真とこの写真は、原村の「カナディアンファーム」の近くのお気に入りスポットで撮影したものだが、富士見からの景色と見る角度が異なるため、山の名前がちょっと浮かんでこない。そう、八ヶ岳連峰は、まとめて「八ヶ岳」で良いのだ!

前の写真とこの写真は、原村の「カナディアンファーム」の近くのお気に入りスポットで撮影したものだが、富士見からの景色と見る角度が異なるため、山の名前がちょっと浮かんでこない。でも、八ヶ岳連峰は、まとめて「八ヶ岳」で良いのだ!

結局、オフィスに戻ったのは、12時半過ぎ。ローソンで購入した「糖質制限食」中心に軽いランチを済ませた。糖質量は合計で22.4g。よしよし、これならOKだ。オフィス滞在中は「厳格な糖質制限」を実施する事が、すっかり定着した。それに、頭の中で各食品の糖質量を足し合わせていく事は、認知症の予防にも効果がありそうな気がする…

金融誌の自炊、名刺や領収書の整理、ソフトウェアの更新作業等々、正に雑務をこなしていたら、午後5時過ぎになっていた。さすがに、ちょっと仕事らしいことをやらなくちゃ… そうだ「投資信託関連の統計」が未配信だった。『銀行業界鳥瞰図』無期休稿中に、結構、大きな変化が出てきたんだよな。ちょうどイイや。これで済ませちゃおう!

『銀行業界鳥瞰図』試行版-Vol.4

以上が、「伊達と酔狂」で、わざわざ八ヶ岳の中腹にオフィスを構えた零細企業経営者の「ある冬の1日」だ。澄み切った空気と凛とした青空の下で仕事に没頭し、気が向いたらふらっと温泉に浸かりに行く。こんなライフスタイルに共感を覚えた人が、私が心の底から愛する、この「八ヶ岳西麓」の地で、1人でも起業してくれれば、それは弊社が「地方創生」に貢献した事を意味する。

ちなみに、私は、千葉県房総半島最南端の町の出身で、八ヶ岳には元々、縁もゆかりもない。でも何故か、中央道下り 長坂IC付近から見る八ヶ岳の全景には、懐かしい思いが込み上げてきて、涙が出そうになる。おそらく『魂のふるさと』が、この地なのだろう。

さ~て、今日の夜は、どこの温泉に行こうかな? やっぱり、「もみの湯(http://www.lcv.ne.jp/~mominoki/mominoyu.html)」が近くて良いかな…

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『銀行業界鳥瞰図』無料配信試行版 Vol.4

『銀行業界鳥瞰図』 無料配信試行版 VOL.3— 日銀当座預金超過準備額 業態別統計(2015年11月版)

先週の水曜日(9日)、『銀行業界鳥瞰図』無料試行版の第2弾を配信した後に、WordPressとプラグインの一括更新作業を行った。その後、深刻なトラブルが発生。9日の午後にアクセスいただいた読者の方は気付いたかもしれないが、ヘッダー部分にエラーが表示され、「ちょっと危ない感じ」のトップページになってしまったのだ。親切な読者の方から「表示が変ですよ!」というメールをいただき、慌ててトラブルを起こしているらしいプラグインの設定を変更。この対応で、トップページの表示は無事、正常に戻った。一安心して、プラグインの再更新を行ったのだが、これが致命傷に…

更新後、ログインしようとしたら画面が無気味に文字化け、まるで「呪いの文字」だった。強引にログインIDとパスワードを入力しても、ループ状態に陥り、際限なく呪いのログイン画面が表示される。対応策を色々と試したのだが、まったく駄目。4時間程、悪戦苦闘した段階で「白旗」と相成った。

実は最近、面白そうな仕事が次から次へと舞い込んでくる。私1人で何から何まで対応するのが「トリグラフ・リサーチ」の流儀なので、当然、優先順位をつけて捌かねばならない。WordPress復旧作業は、最優先の分析作業が一段落するまでのお預けとした。今日のお昼前に、分析資料作成に一区切り付いたので、もう一度、WordPress関連本を読みながら対応策を調べた。「そもそもログインできないのだから対応のしようがないではないか!」 なんて泣き言を呟きながら…

2012年の年末休暇に、数日を費やして独学でマスターしたWordPressによるWeb作成だが、思えば、これまでまったくトラブルがなかったのが幸運だったようだ。似たようなトラブルへの対応をひとつひとつ試した。結局、最後に辿り着いたのが、FTPを使って、弊社の契約サーバーにアクセスし、WordPress関係の環境設定ファイルを直接書き換えるという方法だった。悪さをしていそうなプラグインをひとつひとつ潰して行くと、やっとログイン画面が正常に表示された。そして、午後3時前に、ほぼ8日ぶりに無事にログイン\^^/

結局、Web復旧に要した総時間は7時間弱。「何事も自分でこなす!」という信条にこだわり続けるには、やはりそれなりの覚悟と労力が必要となる。では、今回の件で「懲りた」かというとそうでもない。自分でトラブル解決に至った際の「爽快感」や「充足感」が最高なのだ。トラブル対処を専門家に頼めば早かったのかもしれないが、でも、それじゃあ、面白くないし、知識も身に付かないよなぁ… と思えてしまうのが、「悲しい性」である。

但し、『銀行業界鳥瞰図』を有料化するとなるとシステム・トラブルで1週間休稿なんて身勝手な事は出来なくなる。やっぱり、現在、準備を進めている「弊社公式HP(ビジネスネタ・オンリー)」の開設を急がねばならないなと痛感した次第だ。勿論、これも私の独力で作成する予定だ。「オフィスのセルフビルドに比べれば、楽勝だよ!」— そう、自分に言い聞かせている。

こうして、やらねばならない仕事がまた増える。そうだ、ダイエット日記も縄文土偶探訪記も書かなきゃならないな… ちなみに、今朝の体重は、76.15kgで、目標の75kgまで残り 1.15kgだ。頂上が目の前に見えてきた!

と、ここで今日のお題を。「日銀当座預金超過準備額 業態別統計(2015年11月版)」の更新である。新装『銀行業界鳥瞰図』は、本来の上品で格調高い香りのレポートに回帰する計画なので、ブタ積みなんて下品な表現はもう用いない。サヨウナラ ブタ積みサ~ン (;_;)/~~~

『銀行業界鳥瞰図』試行版-Vol.3

トリグラフ・リサーチ 稿房主

『銀行業界鳥瞰図』無料配信試行版 Vol.3